2024年06月04日

ゲンゴロウ保育園だより その1

最近のブログで紹介していた「ホトケドジョウ」の他にも、実はバックヤードで飼育している希少生物「ゲンゴロウ」も繁殖シーズンを迎えています。

ゲンゴロウ成虫の包接

とは言うものの、まだ卵の状態でフ化しておらず幼虫のお披露目はもう少し先になりそうです。

その卵の形があまりにも不思議で、ぱっと見だと「なんで水槽にタイ米が落ちてるんだ?」と錯覚してしまいました。

圧倒的タイ米

このような細長い形状なのは、自然下では植物の茎の中に産卵するのですが、その茎に入りやすいようにするためだと考えられています。

今回の繁殖では産卵用に春の七草「セリ」を入れていましたが、どうやら気に入らなかったようで、セリは使わず水底に産み落としていました。

最初の卵は孵化直前  

ミナミメダカ、ホトケドジョウに続きゲンゴロウと水族館ではベビーブームの到来で慌ただしい日々ですが、新米パパとして気を引き締めて希少生物の繁殖・保護に取り組んで参ります。

まだまだ生まれます。スペース足りない

 

飼育スタッフ 川野

2024年06月03日

絵を描く飼育スタッフ その14

展示やイベントなど様々な事をリニューアルしていますが、

今度は15年以上同じデザインだった水族館パンフレットが今年新しく生まれ変わる予定です。

今回、私は新しいパンフレットの館内マップのイラストを担当しています。

鳥瞰図は初めて描くため、パースが合わず歪んで見えてしまったり、毎日水族館で働いているはずなのにどんな構造だったか思いだせず、館内を歩き回ったりして描くのにとても時間がかかってしまいました。

だれが見ても分かりやすいフロアマップを目指し、試行錯誤しながら描いていきます。

新しいパンフレットが完成したら改めてブログにてご紹介しますので、今後をお楽しみに!

完成しているエリアを少しだけチラ見せ

飼育スタッフ 一見

2024年06月01日

「アユの日イベント アユを学ぼう」開催します!

本日6月1日は「アユの日」です。

6月1日は全国的にアユ釣りの解禁日に指定されている場所が多いので6月1日が「アユの日」に指定されたそうです。

 

そして6月2日(日)に水族館では「アユの日イベント アユを学ぼう」というイベントを開催します。

アユの解説や外池にアユの放流も行う予定となっていて、アユについて詳しく学べる内容です。

 

 

事前予約も受け付けていますので詳しくはホームページをご覧ください。

飼育スタッフ 鷲雄

2024年05月31日

世界カメの日(番外編1)

5月23日のブログでは「世界カメの日」という事で「ニホンイシガメ」を紹介しました。

水族館には他の種類のカメも展示しているので、順番に紹介します。今回は「ニホンスッポン」です。

このスッポンは他の種類のカメとは違い甲羅が柔らかい皮膚で覆われているのが特徴です。

鼻の先端が豚のようになっているので、水底にいても長い首を伸ばして呼吸をする事が出来ます。

また、足の水かきが発達しているため泳ぐのが得意です。

スッポンの仲間はかなり警戒心が強く、野生下では他の生き物の気配を感じるとすぐに水中などに隠れてしまいますが、

展示しているニホンスッポンはかなり慣れているので、水槽の前に人が立っても隠れる事はなく泳ぎながら近くまで寄って来てくれます。

見た目が他のカメと違うため、比べながら観察してみて下さい。

飼育スタッフ 西中

2024年05月30日

視線!?

飼育スタッフの仕事は様々ですが、重要な作業の一つに「見回り」があります。

飼育している生き物を見て、怪我や病気が無いかを確認していく作業です。

 

ある日、色々な水槽を覗いているとなんだか視線を感じました。

視線の正体は、岸辺の魚水槽に展示している「ミシシッピアカミミガメ」でした。

 

このカメはアメリカ合衆国東南部からメキシコが原産で、幼体は「ミドリガメ」の通称で呼ばれ、お祭りの屋台で買ったことのある方もいると思います。

今では日本全国の淡水域に分布し、川を覗けば日光浴をしている姿を見ることが出来ます。

ここまで広がってしまったのは、家庭で大きく成長して飼いきれなくなってしまい、野外に放流されてしまった事が原因の一つと言われています。

そして、野生下で数が増え続けていった結果、日本の生態系を脅かす危険な存在として「条件付き特定外来生物」に指定されるようになりました。

こういった外来生物問題の多くは、生き物が悪いのではなく人の手によって引き起こされています。

 

そういった事を多くの人に知って頂けるような展示作りをこれからも心がけていきます。

 

飼育スタッフ 髙部

2024年05月27日

好調・成長・ホトケドジョウ

5月10日のブログで産まれたての「ホトケドジョウ」の紹介をしました。

最初のフ化から20日ほど経ち、どれくらい成長したのかをご紹介します。

魚らしい体つきになってきた

一番成長の早い仔魚では全長6mm前後です。お米一粒の大きさと言えばイメージがつくかと思います。

産まれたての頃は2mm前後しかなかった体も2種間で約3倍に成長しました。

 

餌には粉末タイプの人工飼料と「アルテミア(ブラインシュリンプ)」という小さなプランクトンを与えています。

餌を食べるとお腹がぽっこりとオレンジ色に膨らむので、ちゃんと餌を食べているかどうかが分かりやすいです。

中央の泡が「うきぶくろ」

ホトケドジョウに限らず、多くの魚の仔稚魚は餌が足りずに餓死してしまう事がとても多いです。

そのため、1日に4回以上に分けてほんの少しずつ餌を与えることで、常に満腹の状態にすることが大切です。

 

引き続き観察を続けていき、希少生物の繁殖・保護に力を入れていきたいと思います。

 

 

飼育スタッフ 川野

2024年05月24日

閉館後の水槽

今年度は大きなプロジェクトがたくさんあり、いつも以上に忙しい日々を過ごしています。

そのため、帰る頃には外が暗くなっている事が多いのですが、

そのときに撮れた閉館後の2階から見た二重回遊水槽の写真をご紹介します。

この日は二重回遊水槽の照明を消す前に館内の見回りをしていたのですが、

明るい水槽と暗い鉄骨とのコントラストが相まってスチームパンクのような世界が広がっていました。

普段明るい時間帯に見る二重回遊水槽とはまた違う魅力があります。

この幻想的な閉館後の二重回遊水槽を見せられないのがとても惜しいくらいです。

なので、このような飼育スタッフならではの写真が撮れたら定期的にブログでご紹介したいと思います。

 

飼育スタッフ 一見

2024年05月23日

世界カメの日

5月23日は「世界カメの日(World Turtle Day)」です。

「カメに関心を向け、知識を深め、敬意を払い、カメの生存と繁栄のための人間の行動を奨励する日」

という事でアメリカの非営利団体「America Tortoise Rescue」が2000年に制定しました。

 

日本では14種類のカメが生息しています。また、昔話や民謡に出てくるなど、とても馴染み深い生き物でもあります。

今日は日本に生息しているカメの中から当館でも展示している「ニホンイシガメ」をご紹介します。

このカメは本州、九州、四国などに生息している日本固有種です。

甲羅の色は川底の石によく似ている黄褐色で、甲羅の後ろ側がギザギザしているのも特徴です。

目が他のカメに比べるとクリッとしていて可愛らしい顔つきをしています。

水族館では「水草水槽」や「岸辺の魚水槽」で見る事が出来るので観察してみて下さい。

飼育スタッフ 西中

2024年05月21日

水族館で稲作~練習編~

少しだけ時期としては遅めではありますが、最近水族館のバックヤードにて今後の展示に向けた「稲」の育成を始めました。

私自身「稲」の育成は小学生の時に1度経験がありますが、ほとんど地域のボランティアの方がお世話をしてくださっていたので、種もみからの育成は初めてです。

 

稲の育成を始める中でまずは最初に種もみを流水に当てて、「芽出し」するところから行っています。

芽が出たら1度土に植えて育成し、葉が20cmくらいまで大きくなったら田植えの予定です。田植え後は室内で育成する予定で穂が付くまで成長させることが出来れば、展示のひとつとしてお見せしたいと考えていますのでお楽しみに。

 

飼育スタッフ 伊藤

2024年05月20日

はじめまして

はじめまして、今年の4月から入社しました髙部美紗希です。

学生の頃に森の中の水族館。で淡水魚の魅力を知り、いつかここで飼育員になった時に多くのお客様に魅力をお伝えしたいと夢見て、ようやく現実にすることが出来ました。

 

今は水族館の仕事を覚えている最中ですが、その中で早くも楽しみを見つけました。

それは「ミナミメダカ」の繁殖です。

 可愛い!!!

卵の数を確認したり、孵化した稚魚がいるかどうか観察したりと毎日ドキドキしながら水槽を覗いています。

稚魚の回収に苦戦してます

この子たちと共に日々成長していき、早くイベントデビューできるように頑張っていきます。改めてよろしくお願い致します。

 

飼育スタッフ 髙部