2024年10月26日

水族館の魚見分け方講座①

8月23日のブログから5回にわたりお伝えしてきた「二重回遊水槽の見分け方講座」ですが、

二重回遊水槽以外の水槽の魚たちも見分ける事が出来れば、もっと水族館を楽しめると思うので、

今後も様々な水槽にいる魚たちの見分け方をご紹介していきます。

 

今回は川の魚水槽源流にいる「ニッコウイワナ」と「ヤマトイワナ」です。

源流域は山のかなり上にある川の始まりの部分で、ゴツゴツした大きな岩が沢山ある場所です。

このような場所にはイワナの仲間が生息していて、人間や動物が近づくと岩の下に隠れている事が多いです。

 

まず、ニッコウイワナは頭から尾ヒレにかけて白色の斑点模様があります。

また、体の横には白色とオレンジ色の斑点があり、すぐに見分ける事が出来ると思います。

ニッコウイワナ

ヤマトイワナはニッコウイワナに比べると模様が少なく、白色の斑点はありません。

体の横にはオレンジ色の斑点模様があります。

ヤマトイワナ

ただし、イワナの仲間は生息している場所によって大きく模様が変わるため、

自然のイワナが全く同じ特徴とは限りませんのでご注意下さい。

槽内では流木の下に隠れている事が多いので、じっくり観察してみて下さい。

飼育スタッフ 西中

2024年10月25日

バックヤードでの出来事

先日バックヤードで飼育している「カヤネズミ」が、可愛らしい行動をしていたのでご紹介します。

 

カヤネズミの飼育作業は毎日水入れと前日に給餌したエサを新しいものに交換します。

また、床材も汚れていたり濡れていたら衛生的に良くないので、都度新しいものに交換します。

 

ある日、ふと視線を感じて飼育ケースの隅を見ると、一匹のカヤネズミがいました。

 

この容器には全部で4匹のカヤネズミがいて、普段はシェルターの中でまとまっていますが、この時は一匹だけシェルターと飼育ケースの隙間に入り込んでいました。

 

思わず「可愛い」とつぶやいてしまい、気づけば何枚も写真を撮っていました。

バックヤードには他にも生き物がたくさんいるので、可愛い姿や激レアな行動が撮影できたらまたご紹介します。

 

飼育スタッフ 髙部

2024年10月19日

水族館で稲作~穂が垂れたけど~

 

8月27日(火)のブログ「水族館で稲作~穂が付いた!~」にてご紹介した稲の栽培実験についてですが、付いた穂が垂れてきたところまでは上手にできたのですが、その先が思っていたようにいきませんでした。

 

穂が黄金色に変化せず、緑色を残しながら変色している様子です。

また穂も小さい気がします。

原因に関して見当がつきますが、今回の目的は稲の収穫ではなく、水族館の館内での稲の発育なので、実験としては成功かと思いました。

 

 

さて次は来年の春に再度発芽から行ってみようかと思います。

できたら今年の失敗を活かして、穂を黄金色にしてみたいですね。

 

飼育スタッフ 伊藤

2024年10月18日

森の中の水族館。×オパール

現在開催している色鉛筆作家の安部祐一朗さんとの特別コラボ展「生物×宝石」展では、安部祐一朗さんの描き下ろしイラスト5作品とモデルになった生き物を水族館1階の企画水槽で展示しています。

今回は、特別コラボ展のキービジュアルになっている作品とモデルになった生き物をブログでご紹介します。

作品名は、「森の中の水族館。×オパール」です。

富士の介やニジマス、オイカワ、ヤマメなど森の中の水族館。を代表する魚が宝石の「オパール」と融合されたイラストが描かれています。

オパールには特徴的な遊色効果があり、光が反射するとキラキラと虹色の輝きを放つのが特徴の石です。光の反射でキラキラ光る川魚たちの鱗とオパールの輝きがとてもきれいに融合されています。

 

作品の隣には、モデルとなった生き物を代表して山梨県のブランド魚「富士の介」を展示しています。

オパールの様に淡くキラキラ光る鱗を間近で観察してみてください。

「生物×宝石」展は、2024年12月29日(日)まで開始しています。

美しい作品とモデルになった生き物を展示している美術館のような空間を是非お楽しみください。

飼育スタッフ 一見

2024年10月17日

落ち葉との闘い

10月中旬に入り、忍野村では日中も肌寒い日が続いています。

さかな公園の木も葉っぱを落とすようになってきて、

冬が近づいてきているんだなと実感します。

そんなこれからの時期に困るのが「落ち葉」です。

 

季節の移ろいを感じます。

 

水族館のあるさかな公園は木々に囲まれていて落ち着いた雰囲気ですが、

広葉樹が多くその分落ち葉も多いです。

朝出勤すると通路に落ち葉が溜まっているのでまずはそこを掃除。

そして外池の水門にも落ち葉が溜まってしまい、そのままにしておくと池の水があふれてしまうので、開館時と閉館時に取り除きます。

池の落ち葉を放っておくと詰まって大変なことに…

 

また、足裏にくっついて館内にも入ってきてしまうので、ほうきで定期的に掃き掃除しています。

まだまだ木に葉っぱがたくさんついているので、落ち葉との戦いはしばらく続きそうです。

飼育スタッフ 鷲雄

2024年10月12日

二重回遊水槽見分け方講座(最終回)

9月24日(火)のブログにて二重回遊水槽で展示している「富士の介」と「べステルチョウザメ」の見分け方をご紹介しました。

8月23日のブログからお伝えしてきた二重回遊水槽見分け方講座ですが、今回で最終回です。

ご紹介する魚は二重回遊水槽の外側を泳いでいる「ヒメマス」です。

外側にいる他の魚よりも体が小さく、銀色の体色をしているのが特徴です。

また、ニジマスなどの多くのマス類には黒点などの模様があります。

ヒメマスには模様がほとんどないので見分けやすいかと思います。

ヒメマスは繁殖期になると体の色が紅色になり、海で成長したヒメマスは名前が「ベニザケ」に変わって、知名度も一気に上がります。

水槽で泳いでいるヒメマスもだんだん体色が赤色になってきました。

二重回遊水槽には今回紹介したヒメマスを含めて現在9種類のマスやチョウザメを展示しています。

是非過去のブログを参考にして魚たちを見分けてみて下さい。

飼育スタッフ 西中

2024年10月05日

やっとできた魚釣りイベント

 

9月29日(日)に水族館の大人気イベントのひとつ「魚釣り体験~行こうぜ魚釣り!~」を行いました。

去年は大雨でイベントが中止してしまい、2年ぶりの開催です。

 

今回は事前に予約をいただいたお客様と講師の先生とともに富士五湖の1つ「西湖」に行って実際に釣りをしました。

説明中…

 

今回は釣りが初めての方が多く、実際に魚が釣れるのか、釣りの楽しさが体験できるかどうか不安でしたが、

 

大人の方も熱中している様子。

 

無事参加者全員が魚を釣ることができました。

 

釣った魚は最後は逃がしました。

 

次の釣り体験は、10月20日(日)を予定しております。

参加には電話での予約が必要です。また水族館のホームページにイベントの情報が記載しているのでチェックしてみてください。

 

飼育スタッフ 伊藤

2024年09月30日

おねだり上手なクサガメたち

水族館2階のウッドデッキにあるかめ池では「クサガメ」を2匹展示しています。

普段は石の上で日光浴をしていたり、水草の中で休んでいる事が多いクサガメ達ですが、

最近ではエサをあげに池に近づくとそばまで寄ってきてエサをねだるようになってきました。

飼育スタッフが池に近づくと「来たか!?」 と言っているかのようにこちらを見つめてきます。

 

とにかく良く食べ、もっともっととエサをねだってくるのでついつい多めにあげたくなりますが、そこは適量をキープ。

健康的にクサガメ達を飼育できるよう誘惑に負けないよう気を付けていきます。

食べすぎ注意ですよ!

 

飼育スタッフ 鷲雄

2024年09月24日

二重回遊水槽見分け方講座④

9月13日(金)のブログにて二重回遊水槽で展示している「ブラウントラウト」と「ニッコウイワナ」の見分け方をご紹介しました。

今回は「富士の介」と「ベステルチョウザメ」の見分け方をご紹介します。

まず富士の介とは、キングサーモンとニジマスを交配させた山梨県オリジナルの養殖魚で、泳いでいる富士の介を見る事が出来るのは全国で当館だけです。

外見はニジマスと見分けが難しいですが、ニジマスよりも体が大きく、模様の黒い点が目立ちます。

また、全てのヒレに黒点があるのも特徴です。

富士の介は二重回遊水槽の内側と外側両方に泳いでいるので見分けてみて下さい。

 

次に「ベステルチョウザメ」は他の魚とは全く違う姿をしているため見分けが付きやすいと思います。

名前にサメと付けられているので海のサメと同じ仲間かと思われがちですが、姿が似ているだけでサメの仲間ではありません。

また、口の前に4本のヒゲが生えているのも特徴です。

二重回遊水槽には3匹泳いでいるので探してみて下さい。

ブログでお伝えしてきた二重回遊水槽見分け方講座ですが、次回でいよいよ最終回です。

最後に見分ける魚は「ヒメマス」です。お楽しみに。

 

飼育スタッフ 西中

2024年09月23日

仲良しの三匹

今日は最近バックヤードにお引越しをした「ニホンイシガメ」についてご紹介します。

 

1階の希少な生き物水槽にいたニホンイシガメですが、最近土を掘り返すなどの産卵行動が見られるようになった為、バックヤードへお引越ししました。

バックヤードの水槽内には広めの陸場を設置し、安心して産卵できるような環境を作っては飼育しています。

 

入れた直後は物かげに隠れたり、壁を登ろうとしていましたが、今では同居しているニホンスッポンと一緒に甲羅干ししている姿をよく見るようになりました。

無事に産卵してくれるのを楽しみに待ちつつ、引き続き飼育を続けていきます。

 

飼育スタッフ 髙部