絵を描く飼育スタッフ その15
最近、館内のスタンプカード用スタンプを新しくするために水族館で展示している生き物のイラストをたくさん描いています。
生き物の種類は、チョウザメ、イトウ、ミナミメダカ、アカハライモリ、マミズクラゲの合計5種類です。
今回のイラストは、生き物の特徴を最低限にしてシンプルなデザインで描く必要があります。
シンプルに描きすぎると何の生き物か分からなくなってしまい、
描き込みすぎるとスタンプで押した時に見えなくなってしまうので意外と苦戦するイラストでした。
完成したものは改めてブログでご紹介しますのでお楽しみに!
飼育スタッフ 一見
【もっと知りたい!】チョウザメのはなし②~ベステルチョウザメ編~
前回(11月5日)から私のブログでは「もっと知りたい!チョウザメのはなし」と題して、「チョウザメ」の魅力をお伝えしています。
今回のブログからは当館で展示しているチョウザメをご紹介していきます。
今回紹介するのは「ベステルチョウザメ」です。
チョウザメと言えばこのベステルチョウザメの姿を思い浮かべる人も多いはずです。
キャビアを取るためや観賞魚用として日本でも養殖が盛んに行われています。
体長1.5m程度まで成長し、鼻がとがっていて反り返っているのが特徴です。

若干目つきが悪いですが、性格は穏やかでのんびりと水槽内を泳いでいます。

実はベステルチョウザメは自然界に存在するチョウザメではありません。
キャビアを早く多く取るためにオオチョウザメとコチョウザメという種類をかけ合わせて作られた改良品種です。
水族館では横見水槽と二重回遊水槽でベステルチョウザメを展示しているのでぜひ観察してみて下さい。
飼育スタッフ 鷲雄
水族館の魚見分け方講座②
10月26日(土)のブログにて川の魚水槽源流に展示している「ニッコウイワナ」と「ヤマトイワナ」の見分け方をご紹介しました。
今回は「川の魚水槽上流」にて展示している「ヤマメ」と「アマゴ」の見分け方をご紹介していきます。
まず、この2種類が生息している「上流」は、山の頂上付近である源流域よりも川を少し下った場所のことで、
夏でも水温が20℃以下の冷たい川に生息しています。
ゴツゴツとした岩が沢山あり、その下に隠れながら流れてくる水生昆虫などを食べて生活しています。
また、この2種類は日本国内で分布域が異なるのですが、
山梨県は分布域のちょうど境目なので、静岡県側に流れる富士川水系にはアマゴ、
神奈川県側に流れる桂川水系にはヤマメが生息しています。
山梨県は2種類見る事が出来る珍しい場所なため、当館では1本の水槽で2種を同時に展示しています。
2種の見分け方として、ヤマメは体の横にパーマークと呼ばれる青い楕円形の模様があるのが特徴です。
美しい見た目から「渓流の女王」とも言われています。

アマゴはヤマメと姿がそっくりですが、体の横に赤い斑点模様があるため、簡単に見分ける事が出来ます。

淡水魚は地味というイメージがあると思いますが、この2種類はとても綺麗な魚なので、
模様に注目しながら観察してみて下さい。
飼育スタッフ 西中
砂の中から こんにちは。
水族館1階の昔懐かしい用水路をイメージして作られた“水草水槽”が、
“希少な生き物水槽”に名前が変わりました。
この水槽では、山梨県に生息しているミナミメダカやニホンイシガメなどの希少な生き物を観察することが出来ます。
また、底のほうをよく見てみると時々砂に魚が刺さっています。
この魚の正体は“ドジョウ”です。
ドジョウという名前を知らない人の方が少ないほど私たちに馴染みのある魚ですが、
実は近年希少な生き物に分類されていることをご存知でしょうか。
山梨県のレッドデータリスト(絶滅の恐れのある野生生物種のリスト)では、
ドジョウは“情報不足(評価するための情報が不足している)”に指定されています。
馴染みのある魚が今後もしかすると絶滅危惧種になってしまうと思うと、
なんだか寂しい気持ちになりますね。
野生生物の生息環境について“希少な生き物水槽”を観察しながら考えてみるのはいかがでしょうか。
飼育スタッフ 一見
富士山初冠雪!!
今朝、富士山の初冠雪が観測されたというニュースを見ました。

今年は観測開始から最も遅い初冠雪らしく、平年より1ヶ月も遅れたそうです。
通勤途中に富士山が見えるので、雪景色はまだかなと心待ちにしていました。
水族館の周辺では紅葉も始まってきたので、紅葉と雪が積もった富士山を同時に楽しめそうです。
最高気温が15℃を下回り肌寒い日が続いているので、暖かい恰好や体温調節が出来る服装でお越し下さい。
飼育スタッフ西中
【もっと知りたい!】チョウザメのはなし① ~チョウザメ紹介編~
外池を横から見ることが出来る横見水槽では、
今回は「

世界には全部で27種類のチョウザメがいると言われています。

飼育スタッフ 鷲雄
ニホンイシガメが帰ってきた!!
9月23日(月)のブログにて、バックヤードにお引越しをした「ニホンイシガメ」についての近況をご報告しました。
今回は新たにバックヤードから岸辺の魚水槽へお引越しをしたのでご紹介します。
元々岸辺の魚水槽には4匹のカメが居ましたが、今回新たに2匹が加わり合計で6匹になりました。
入れた直後はせわしなく泳ぎ回ったり、岩陰に隠れたりしていましたが、エサがもらえると分かるとそばまで寄ってきてくれるようになりました。
大きな水槽なので6匹すべてのカメを探し出すのはなかなか大変ですが、ぜひ挑戦してみてください。
飼育スタッフ 髙部
11月のマンスリー水槽
毎月展示が変わるマンスリー水槽の11月は
紅葉のような色が特徴的な「和金」という金魚の展示です。
この和金という種類は金魚すくいなどでもなじみ深い品種です。
紅葉のような橙色の体色がきれいですね。
水族館周辺はわずかに紅葉が見られてきました。
忍野村の紅葉本番まではもう少しかかりそうです。
飼育スタッフ 伊藤
落ち葉の秘密
水族館1階のモクズガニの水槽には、枯れ葉がたくさん入っているのをご存知でしょうか。
実はこの枯れ葉、水槽のレイアウトではなくモクズガニのエサなのです。
カニというと肉食のイメージがありますが、モクズガニや一部の淡水性のカニ類は、
水底に沈んだ枯れ葉や藻類などを好んで食べます。
水族館では、外池や公園の小川などに沈んでいる落ち葉を拾い集めてモクズガニの水槽へ入れています。
どうやらモクズガニたちには落ち葉の好みがあるようで、
大きくて丈夫な葉っぱよりも小さくて柔らかい葉っぱを選んで食べます。
そのため、落ち葉がまだ水槽内に残っているからと言って入れ替えを怠ることはできません。
食べられる葉っぱが見当たらないと、モクズガニはお腹がすいて自身のハサミ脚に生えている毛をむしって食べてしまいます。
いつでも好きな葉っぱが食べられるよう定期的に落ち葉の入れ替えを行うことがモクズガニの飼育では重要です。
飼育スタッフ 一見
ゲンゴロウ保育園 その⑤
今年の5月頃から当館ブログ上で続いている「ゲンゴロウ保育園シリーズ」ですが、いよいよ終わりを迎えようとしています。
9月中旬ごろからサナギになった幼虫たちが続々と土からはい出て、現在11匹の新成虫を飼育しています。
今日も一匹が羽化をしていたのを確認することができました。
この個体は土の中でサナギになるまでにとても時間がかかり、同じ日に上陸した兄弟とは一カ月以上も遅れて成虫になろうとしています。
当館のバックヤードは真夏でも気温は25℃以上にはならずかなり涼しい環境なために時間がかかっているのかもしれません。
上記の個体を含めてあと3匹の幼虫が無事成長できるように観察を続けていきたいと思います。
飼育スタッフ 川野