ニジマスの産卵床
水族館1階の横見水槽では、現在「ニジマスの産卵床」を見ることが出来ます。
産卵床とは、ニジマスのメスが卵を産むために掘ったくぼみのことです。

ニジマスのメスは尾びれを使って産卵床を掘り、好みのオスが来るのを待ち構えながら産卵床を守り続けます。

好みのオスが来たらペアになりオスメスが寄り添って産卵床に産卵、放精を行い、メスが上から砂をかぶせ卵を敵や紫外線から守ります。
産卵期の間はニジマスのメスが産卵床を守っている様子を見ることが出来るのでご来館の際はぜひ観察してみて下さい。
飼育スタッフ 鷲雄
今年も開催!金魚すくい
早いもので8月も後半に差し掛かってしまいました。
現在土日限定の夏休みのイベント「夏の大金魚すくい」を開催しています。
こちらのイベントは金魚をすくうポイを2枚100円で参加することができます。
金魚を持ち帰る場合は1回300円でお持ち帰ることができます。(お持ち帰りいただける匹数には上限があります)
お持ち帰りをされる方向けに当館手製の飼育マニュアルも一緒にお渡ししております。
また、小さなお子様向けに通常よりも破れにくいポイもご用意しております。
イベント開催日は8月の24・25・31日を予定しております。
こちらが初めての金魚すくい体験になる方も多くいらっしゃいます。夏の思い出に金魚たちとふれあってみてください。
※生きものの状態によりイベントの開催を変更することがあります。ご了承ください。
飼育スタッフ 伊藤
ゲンゴロウ保育園だより その3
7月5日のブログにて、希少生物「ゲンゴロウ」の幼虫の成長ぶりをご紹介しました。

食欲旺盛な幼虫はその後どのように成長したのかというと、丸いプラカップに収まりきらないほどにまで大きく成長しました。
ゲンゴロウの幼虫は孵化をしてから2回の脱皮を経てサナギ、成虫へと変態を遂げます。
最後の脱皮を行った3齢幼虫になると全長7cmと生まれてから3倍以上にもなり、動くもの全てに反応する貪欲な一面がより強くなります。

そして、水中で暮らしていた幼虫は最後の脱皮からしばらくすると成虫になる為に上陸、土の中に潜りサナギに変態します。
この時、上陸場所である土を固くしき詰めてしまうと幼虫が潜れないことがあるため、なるべくふんわりと仕上がるように入れます。
現在は10匹の幼虫が上陸し、本日最初の一匹がサナギになりました。

ここから2~3週間ほどは土の中で過ごします。無事に羽化し、再会できる日が楽しみで仕方ありません。
新パンフレット
8月から水族館のパンフレットが新しく生まれ変わりました。
以前のパンフレットよりも館内マップが大きくなり、水族館情報やイベント情報が分かりやすくなったことで、全体的に見やすくなりました。
今回私は、パンフレットの表紙と館内マップのイラストを手掛けています。
パンフレットの表紙では、一目で“森の中の水族館。”がどんな水族館か分かるように、水族館の代表的な生き物をギュッと詰め込んだ水彩イラストにしています。
ですが、パンフレットイラストの中で一番大変だったものは、館内マップです。
初めて挑戦した鳥瞰図にとても苦戦しながら描いたので、イラストの細かい所まで見ながら館内を歩く際に活用していただけると嬉しいです。
新しいパンフレットは、水族館1階のエントランス水槽付近と2階の出口付近の机にございますので、来館された際は是非ご活用ください。
飼育スタッフ 一見
暑い夏に涼しい館内
8月になり、水族館がある忍野村は気温が高い日が続いています。
ただ標高が高いため、35℃を超える猛暑日は多くはないですが、
それでも野外はかなり暑く感じるので、熱中症対策を忘れないようにしないといけません。
ですが、水族館内は約12℃の富士山の地下水を飼育水として使用しているおかげで、
特に1階部分は水槽からの冷気でかなり涼しくなっています。

また、館内には畳やベンチなど座れるスペースも沢山あるので、外の公園で遊んだ後の休憩としても最適です。

今年も暑い夏になると予想されていますので、避暑地としても水族館をご利用下さい。
飼育スタッフ 西中
8月のマンスリー水槽
水族館のエントランスにはマンスリー水槽という展示があり、毎月テーマを決めて展示を行っています。
今月は栄養満点な夏野菜が名前についている生き物です。
「サビトマトガエル」というマダガスカルに生息している地表性のカエルの仲間で、名前から察せられるように体色が赤褐色をしています。
外敵に襲われるとトマトの様に体を膨らませる行動が見られます。
かなり特徴のある生き物なのでじっくり観察してみてください。
飼育スタッフ 髙部
貴重なサンショウウオ
当館では、今年貴重な両生類である「サンインサンショウウオ」の孵化・育成に成功しました。
「サンインサンショウウオ」は鳥取県や島根県、兵庫県などに生息しているサンショウウオですが、実は元々西日本に広く分布していた「カスミサンショウウオ」が、2019年に遺伝子などの違いで9種の新種として分類しなおされたうちの1種です。
4月頃に飼育ケース内で卵を発見し、

1カ月ほどで手の生えたオタマジャクシの様な幼生が生まれました。

孵化後2カ月ほどかけて水中で成長していき、

つい先日変態して上陸しました。

わからないことだらけで手探りでの飼育ですが、少しずつ成長を実感しています。これからも成長の様子も随時紹介していきます。
飼育スタッフ 伊藤
ヒメマスの超変身
今回は、当館で最も大きな水槽「二重回遊水槽」にて展示している「ヒメマス」に婚姻色が出始めましたのでご紹介します。
生き物の多くは季節の変化により繁殖のスイッチが入ります
スイッチが入ることで、体色や体形が大きく変化する生き物もおり、特に繁殖期にのみ見られる特有の体色を婚姻色と呼びます。
ヒメマスにおいては、通常は銀色の体色に流線形の体形が印象的ですが、繁殖期のオスでは体色も赤く染まり色鮮やかな婚姻色に変化します。
さらには、背びれ付近が盛り上がり、まったく違う魚に見えるほど劇的な変化を遂げます。サケマスの仲間に見られるこのような体の変化を「せっぱり」と呼びます。
今はまだ体色がピンク色になり、口先だけが盛り上がり始めている段階ですが、今後どのように変化するのかを見届けたいと思います。
飼育スタッフ 川野
特別コラボ展💎
7月14日(水)から当館初の特別コラボ展“『生物×宝石』展”を開催しております。
コラボを受けてくださったのは、主にSNSで活動していて、宝石と融合させた作品を描かれている色鉛筆作家の安部祐一朗さんです。
なんと、今回のコラボ展のために富士の介など当館の象徴的な生き物と宝石を融合した描き下ろし作品を5作品描いてくださいました。
展示では描き下ろし作品とそのモチーフになった生き物の展示だけではなく、作品で描かれている宝石の標本も一緒に展示しています。
また、コラボ展の開催に合わせて、1階企画展コーナーの飾り付けも力を入れて作っているので、細部まで見てくださると嬉しいです。
この特別コラボ展は2024年7月14日(水)〜2024年12月29日(日)の期間で開催予定です。
美しい作品と生き物たちを是非じっくりと御覧ください。
飼育スタッフ 一見
【続報】ホトケドジョウの繁殖について
以前からブログでご紹介しているホトケドジョウの繁殖について、続報をご報告します。
最初の産卵から約3カ月が経ち、成長の早い稚魚は約3cmまで大きくなりました。
親のホトケドジョウと変わらない体色になってきて、稚魚の成長を実感しています。

まだプラスチックケースで飼育をしているのですが、
手狭になってきたのでそろそろ水槽に移動させようかと検討しています。

今年はかなり多くの稚魚が生まれたのでエサやりや換水がとても忙しかったのですが、
引き続き丁寧な飼育を続けて立派なホトケドジョウに育てていきます。
飼育スタッフ 鷲雄