2024年03月22日

マ サ カ サ カ サ マ

先日、水族館のバックヤードで飼育している「クレイジーフィッシュ」という魚が卵を産んでおりました。

水族館やペットショップでもあまり見かけないこの魚ですが、日本国内でも私の知る限り1つしか繁殖例の情報がなく、比較的珍しい事例なのではないかと思いますのでご紹介します。

背泳ぎの達人(達魚?) 

まず初めに、この魚はインドネシア周辺の淡水・海水の両方を行き来する魚で、ハゼの仲間に分類されます。

クレイジー(狂った)」と呼ばれる所以としては、いつでもどこでも「逆さま」になって泳いでいるからとされています。

これは、水草や水中に沈んだ木・枝にピタリと張り付き、餌とする生物をジッと待ち構えて捕食する生態のためだと考えられます。

 

仔魚(赤ちゃん)の頃はどのような姿かというと、

孵化後2日 黒い丸は卵黄だろうか

全長は3mm前後の非常に細い体型をしており、開口は確認できませんでした。

 

それではここからが本題です。いつも逆さまのこの魚、果たしていつから逆さまに泳ぎ始めると思いますか。

指先くらいの大きさからか、親と同じ姿カタチになってからなのか、皆さんの予想はいつ頃でしょうか。

雨のように降ってくる

なんと生まれてすぐから逆さまでした。本当に生き物は「不思議」に満ち溢れています。

頭の方が重いためか、逆さまになってスーッと緩やかに沈んでいくかと思えば、急に全速力で浮上し始めるものですから、

時間を忘れて一日中観察していられます。

 

残念ながら、生まれてきた仔魚の口に合う餌や「水の環境」を見つけられず、大きくすることは叶いませんでした。

悔しい気持ちでいっぱいですが、得られた経験と反省点をじっくり整理し、またの機会に活かしていきたいと思います。

 

飼育スタッフ 川野