2018年03月23日

春の産卵祭り

3月も下旬になり、忍野村も少しずつ暖かくなってきました。

現在、水族館1階にはタナゴ類の常設展示がありますが、春は一部の種を除いてタナゴ達の繁殖期です。

ニッポンバラタナゴ

 

タナゴの仲間は、卵を二枚貝の中に産む変わった産卵方法をします。

二枚貝で孵化した仔魚はしばらく中で育ち、一ヶ月ほどで貝から浮上してきます。

仔魚には貝から吐き出されないようにするため、表皮に小さな突起がたくさんあるのが特徴です。

また、バラタナゴ属の仔魚は卵黄のうが翼状に発達しています。

 

こちらは二週間ほど前に孵化したカゼトゲタナゴの仔魚です。

すくすく成長してくれていますが、まだまだ油断は禁物。

早く大きくなってくれるのがとても楽しみです。

 

飼育スタッフ 古根川

2018年03月17日

生き物の棲みか

現在開催中の特別展「変わりもの展」も残り約1ヶ月になりました。

 

その中で、私が最近特に気になっていることがあります。

それは、ノコギリガザミの水槽内に入っている「ライブロック」です。

ライブロックとは、死んだサンゴの骨格にカニやゴカイなどの小さい生き物や微生物が付着している

海中の岩の事を言います。

付着している生き物の多くは害が無く、水槽内の環境を良くしてくれる働きがあります。

 

水槽内に入っているライブロックにも、最近多くの生き物が見られるようになってきました。

よく観察していると、糸のように細長い生き物が動いていたり、サンゴやイソギンチャクのポリプが

開いたりしています。

水槽のレイアウト用として入っている物ですが、これから他にどんな生き物が出てくるのか楽しみです。

飼育スタッフ 羽生

2018年03月15日

改修工事とリニューアル

現在水族館では、色々なところでリニューアルの準備や改修工事が行われています。
その1つで、水族館の外壁はキレイにパワーアップ。

なんだか私も心機一転した気分です。

さらに、外池沿いには新たに東屋が建ちました。
そして先日、その中にイスと机が設置され、水族館や外池をのんびり眺めながら
過ごせるようになりました。

草木色づく頃には、心地よい森の中を一層感じていただけるかと思います。
4月になってもう少し暖かくなったら、休日はお散歩しようかな。

飼育スタッフ 亀井

2018年03月10日

ダンゴウオの発見

以前、マンスリー水槽で展示していたダンゴウオたちですが、
現在はバックヤードで飼育をしています。
卵を産みそうだったのでバックヤードに移ってからもじっくり様子を見ていると、
ある日ずっと巣穴に入っているダンゴウオを発見。

観察を続けていると、さらに発見。
奥に卵がありました。

卵の中ではしっかりと目が出来てきているのも見え、順調に成長しているようです。
今後も優しく見守って観察を続けていきます。

飼育スタッフ 加藤

2018年03月06日

引越しの季節

3月、4月は新しい場所で新生活を始める人が増える季節です。

それに伴って引越しをする方も多いのではないでしょうか。

 

今月のマンスリー水槽は引越しの時期にちなんで「ヤドカリ」です。

体の成長やその時の気分に合わせて、体の大きさに合った新しい貝殻に引越ししていくことから、

宿借り”という名前が付けられています。

 

ヤドカリたちは、まず、はさみ(脚)を使って「コンコン」と叩きながら貝殻を調べ、気に入ったものを見つけると、

転がして中に入っている砂などを取り出します。その後さっと移動すれば引越し完了です。

種類によっては擬態など身を守るために自分の貝殻にイソギンチャクをくっつけるものもいます。

水槽の中でも引越しがあるかもしれないので、よく観察してみて下さいね。

飼育スタッフ西中

2018年03月01日

背泳ぎマスターの秘密とは?

2月も終盤にさしかかり、少しずつ暖かくなってきた忍野ですが、まだ雪は残っています。

大阪出身の私はこの時期でも雪が見られることに驚きです。今回も特別展「変わりもの展」から生き物をご紹介します。

 

突然ですが、皆さん背泳ぎは得意ですか?

魚は背を上にして泳ぐのが一般的ですが、中には背を下にして“背泳ぎ”の格好で泳ぐ魚もいます。

それが今回紹介する魚、その名も「サカサナマズ」です。

アフリカのコンゴ川に生息しており、体長3~5cmのナマズの仲間であるこの魚は、背泳ぎという変わった特徴に併せて

もう一つ体色に特徴があります

背を上にして泳ぐ魚は背側が黒っぽく、腹側は白っぽくなっているのが一般的で、これは鳥などの上から来る天敵に対しては

地面の色に溶け込んで身を守り、下から見上げる天敵に対しては光が反射した水面に溶け込んで身を守るという“保護色”の役割があります。

しかしサカサナマズはこの真逆で、背側は白っぽく、腹側は黒っぽくなっているのですが背泳ぎするサカサナマズにとっては

とても理にかなった特徴なのです。

 

生き物たちの変わった特徴はすぐ見て分かるものもあれば、なかなか見ることができないものもあります。

もし気になる生き物がいれば、じっくり観察することで新しい特徴を発見できるかもしれませんよ

飼育スタッフ 古根川

2018年02月22日

標本作り

水族館の飼育スタッフは、日々掃除や給餌など様々な生き物の飼育作業をしていますが、

実は普段見えないバックヤードではそれ以外にも色々なことをやっています。

 

例えば、バックヤードの棚で干されているイセエビ。

これはイセエビが日光浴をしているわけではなく、脱皮殻を乾燥させて作る乾燥標本を

作製しているところなのです。

他にも、水槽内で脱皮したノコギリガザミやマルソデカラッパといった甲殻類の

乾燥標本も作製しています。

こういった標本は、普段しっかりと見ることが出来ない部分を詳しく観察する事が出来るので、

生き物のことを勉強できる良い教材になるのです。

 

今後展示する予定はありませんが、バックヤードツアーなどで使うこともありますので、運の良い方はお手製

乾燥標本を見ることが出来るかもしれません。

飼育スタッフ 羽生

2018年02月18日

見た目のインパクト

特別展「変わりもの展」を開始してから早いもので1ヶ月が経ちました。

 

今回は、私が担当している中で一押しの生き物「ウデムシ」をご紹介します。

ヒヨケムシ、サソリモドキと並んで世界三大奇蟲の1種として知られています。

名前にウデと入っている通り、とっても長い脚(ウデ)を持っているのが特徴です。

一番長い脚は、虫の触覚のような感覚器官になっていて、エサを探すときなどに使われています。

 

アフリカや東南アジア、タンザニアなどの熱帯地域の森林に生息し、

昼間は朽木の隙間や洞窟などの物陰でじっと身を潜め、暗くなると動き出します。

普段はゆっくりと動きますが、エサを捕る時や、危険を感じた時は見た目とは裏腹に素早く動きます。

見た目のインパクトが強い生き物ですが、体をよく見ると頭胸部の部分がハートの形をしていたり、

求愛する時にダンスを踊るという可愛らしい一面も持っているので、見れば見るほど愛着が湧いてきますよ。

飼育スタッフ西中

2018年02月10日

水槽の中のおだんご

今月のマンスリー水槽は、現在開催中の特別展「変わりもの展」から「ダンゴウオ」です。

このちっこくて丸くて可愛らしい姿をしたダンゴウオは腹ビレが吸盤状になっていて
どこでもくっつけるんです。
水槽の中でも、底にいたり壁にいたり岩の隙間にいたりと上下関係なく色々な場所に
くっついています。

  

ダンゴウオの仲間は北極海を中心とした北半球の寒い海に生息しているのですが、
寒い時期になると日本の磯にも南下してくるので、伊豆半島などでも見ることができ
ダイビングでも人気の生き物の1種です。

この可愛らしい姿かたちに癒されつつ、水槽の中にはいったい何匹隠れているのか
是非探してみて下さいね。

 

飼育スタッフ 亀井

2018年02月06日

ひょうきん者のカエルさん

先日降った雪のおかげで、水族館周辺は再び綺麗な雪景色に包まれています。

 

今回は特別展「変わりもの展」の中から、「マルメタピオカガエル」を紹介します。

このカエルはアルゼンチンやパラグアイなどに生息しており、カエルとは思えないひょうきんな姿をしているのが特徴です。

頭部は大きく体長の約1/3を占めるほどで、顔に似合わない鋭い歯を持っています。

普段は底にじっとしていることが多いですが、落ち着くと水面から眼だけを出していることがあり、ユニークな立ち姿を見せてくれます。

鳴き声も独特で、身の危険を感じた時はまるでゼンマイ仕掛けのようなダミ声で威嚇をします。

 

エサを食べるときは大きな口を使った迫力のある豪快な食べ方をしてくれるので、毎回のエサやりがいつも楽しみです。

一週間に一度の間隔でエサをあげていますが、もしタイミングが合えば、捕食シーンを見ることができるかもしれませんよ。

 

飼育スタッフ 古根川