水族館で稲作~館内で田植え~
5月21日(火)のブログにて「水族館で稲作~練習編~」で紹介した稲ですが、あれから順調に大きく成長したので次のステップに進みました。
今回は本番を想定して、室内で水槽を使った稲の発育試験を行っています。
試験水槽の隣には別株の稲を発泡スチロールにいれて少し前から育てていますが、すごい勢いで成長しています。どうやら今回のために用意した植物育成ライトが効いているみたいです。
目標の穂がつくまでまだまだ時間がかかりそうですが、これからの成長の様子も紹介していきます。
飼育スタッフ 伊藤
ゲンゴロウ保育園だより その2
6月4日のブログで紹介した「ゲンゴロウ」の卵ですが、
あのインディカ米のような細長い卵
姿だけでなく、
成虫が主にカエルな
幼虫は
溶かしてから吸い上げるという「
なんでも
飼育スタッフ 川野
これからは日曜日も!
毎週土曜日に行っているイベント「バックヤードツアー」ですが、
以前から日曜日にもバックヤードツアーを開催してほしいという声を沢山いただいたので、日曜日にも開催する事になりました。
バックヤードツアーでは、飼育スタッフから生き物や施設の解説を聞きながら水族館の裏側を探検する事が出来るイベントです。
飼育スタッフによって解説の内容が変わったり、季節によってバックヤードにいる生き物が変わったりするため、
参加するたびに新たな発見があると思いますので、土日にお越しの際は何回も参加して、
飼育スタッフをコンプリートするのも面白いかもしれません。
なお、開催時間はそれぞれ11:30~と14:30~で、各回先着10名様となっております。
ご希望の方は1階受付にてお申込み下さい。
飼育スタッフ西中
新たな〇〇が現れた!!
現在好評中の特別展「エビカニ合戦~ときどきヤドカリ~」から、今回は新しく展示した甲殻類をご紹介します。
その名を「ヤシガニ」と言い、特別ヤシの実を好んで食べるからヤシガニという訳ではなく、ヤシの実も割って食べてしまうほど強力なハサミを持っているからだと言われています。
名前にカニと付いていますが、分類上は「ヤドカリ」の仲間です。
自然界では特に「アダン」と言われるパイナップルの様な実を好んで食べています。
ヤシガニと聞いて真っ先に思い当たるのは、大きなハサミと挟む威力だという方もいると思います。
成人男性の握力が平均45㎏なのに対し、ヤシガニは300~400㎏もあるそうです。ハサミを持っている甲殻類の中では最強の力だと言われています。
給餌する際に水槽内にある餌皿を回収するのですが、毎回挟まれないように細心の注意を払って作業しています。
餌の食べ方が意外と可愛らしいのでタイミングが合えばぜひ観察してみてください。
飼育スタッフ 髙部
期間限定の卵の行方
以前のブログ『6月のマンスリー水槽』にてご紹介した「シュレーゲルアオガエル」の展示水槽内にあった卵塊(らんかい)ですが、先日無事にオタマジャクシが産まれました。
シュレーゲルアオガエルは田んぼの畔(田んぼの土手)の中の水際に産卵します。
オタマジャクシは産卵後7日ほどで白い泡の中で産まれ、梅雨時の雨によって泡が溶けて田んぼに流れ出す、という面白い仕組みをしています。
水槽内では雨は降らないので今回は飼育スタッフが霧吹きをかけるなどして次第に泡を溶かしてオタマジャクシのふ化をサポートしました。
月末までの短い期間ではありますが親子そろっての展示を行っています。
大きなカエルに目が行きがちですが、たくさんの小さなオタマジャクシを探してみてください。
飼育スタッフ 伊藤
突然のリス
水族館の周りは自然が豊かなので、様々な野生動物に出会う事が出
先日の朝も、いつも通り開館作業で外池の周りを歩いてい
ふと横を見ると何やら動いているものを発見しました。
よ
すかさず携帯で撮影すると、走ったり木に登っ
ここ
これからはここぞという場面に遭遇したらすぐに写
この時期なら
ホトケドジョウの繁殖調査だっ!
当館では毎年山梨県内の「ホトケドジョウ」の生息調査を行っております。
ホトケドジョウは近年全国的に行われている河川改修の影響により、隠れ家となる植物が生えづらい環境となったことでその数を減らし、全国各地で絶滅危惧種に指定されています。
年々生息地が減っていく中、今年も繁殖しているかを確認するのが調査の目的です
川岸に生えている植物の間に網を入れてガサガサしてみると、すぐにホトケドジョウが捕れました。
当館で飼育している個体よりも幾分か体色が暗く、どこか野性味のあるたくましさを感じました、
それだけでなく、数は少ないですが0.5~2cm前後のホトケドジョウの稚魚も確認でき、今年も無事に繁殖していることが分かり一安心しました。
他にもオイカワやアブラハヤ、ドジョウなどの魚、ヤゴ、流水性のゲンゴロウの仲間なども確認できました。
ホトケドジョウ含め、多種多様な生き物が暮らせる豊かな環境をこれからも調査し守っていきたいと思います。
飼育スタッフ 川野
草履?エビ??
4月17日(水)から特別展「エビガニ合戦~ときどきヤドカリ~」を開催しています。
今回は、その中で個人的に特に気になっている「ゾウリエビ」をご紹介します。
ゾウリエビは房総半島~九州の大平洋岸、南西諸島、台湾の浅い岩礁帯やサンゴ礁帯に生息しています。
平べったい形に体色が茶褐色、草履に似ていることから「ゾウリエビ」と呼ばれるようになったと言われています。
このゾウリエビはセミエビ科というグループに属しているのですが、実はこの仲間には他のエビとは異なる面白い特徴があります。
それは、エビ特有の長い触角を持っていないことです。
体の前方中央に切れ込みがあり、この平たい部分が他のエビ類でいう長い触角にあたります。
日中はジッとしている事が多いですが、給餌のタイミングでは活発になって一生懸命食べてくれます。
引き続き元気な状態でいられるように飼育を続けていきます。
飼育スタッフ 髙部
6月のマンスリー水槽
水族館のエントランスにはマンスリー水槽という展示があり、1カ月に1回その月のテーマに合わせた展示をしている水槽です。6月は今の時期によく見ることができるカエルの展示をしています。
「シュレーゲルアオガエル」というカエルの仲間で、
今の時期は産卵のために田んぼなどで見かけることが多いカエルです。
今回の展示ではカエルの展示と合わせて生態展示ということで、田んぼの一画をイメージした展示を作ってみました。
さらにタイミングよく産卵したこともあり、期間限定で卵塊の展示も合わせてしています。
運が良ければ求愛のために鳴き声が聞こえてくるかもです。
飼育スタッフ 伊藤
ゲンゴロウ保育園だより その1
最近のブログで紹介していた「ホトケドジョウ」の他にも、実はバックヤードで飼育している希少生物「ゲンゴロウ」も繁殖シーズンを迎えています。
とは言うものの、まだ卵の状態でフ化しておらず幼虫のお披露目はもう少し先になりそうです。
その卵の形があまりにも不思議で、ぱっと見だと「なんで水槽にタイ米が落ちてるんだ?」と錯覚してしまいました。
このような細長い形状なのは、自然下では植物の茎の中に産卵するのですが、その茎に入りやすいようにするためだと考えられています。
今回の繁殖では産卵用に春の七草「セリ」を入れていましたが、どうやら気に入らなかったようで、セリは使わず水底に産み落としていました。
ミナミメダカ、ホトケドジョウに続きゲンゴロウと水族館ではベビーブームの到来で慌ただしい日々ですが、新米パパとして気を引き締めて希少生物の繁殖・保護に取り組んで参ります。
飼育スタッフ 川野