2021年03月07日

マミズクラゲ飼育話⑪

水族館では河口湖、愛知県の防火水槽をはじめとする様々な地点のマミズクラゲのポリプを飼育しています。

ポリプは水温が高くなると稚クラゲを排出しますが、

今回新たに飼育を始めたポリプは通常よりもかなり低い温度で稚クラゲが生まれてきました。

ポリプの飼育を始めて6年くらい経ちますが、

こんなに低い温度で稚クラゲが生まれてくるのは初めての事だったので、かなり驚きました。

この地点のポリプのデータをしっかりと取って今後の飼育と研究に生かしていきます。

丸くなってるのがクラゲ芽です。

飼育スタッフ 西中

2021年03月06日

啓蟄

毎年3月6日頃は「啓蟄(けいちつ)」と呼ばれ、暖かくなって生き物が土の中から出てくる時期を迎えます。

この時期から冬眠をしていた生き物が目を覚まし、活動を始めていきます。

 

バックヤードで飼育していたタガメも冬眠から目覚め始め、少しずつ餌を食べ始めるようになりました。

そして、少しずつ時間をかけながら日照時間や水温の変動をさせて、産卵の準備に入ります。

今年もタガメを展示できるように、個体数の維持管理を頑張ります。

 

飼育スタッフ 山﨑

2021年03月05日

赤い熱帯魚

現在開催中の「~君はどんな色が好き?~カラフルな生き物展」から、

今回は「グローライトテトラ」と「レッドテトラ」をご紹介します。

 

どちらもショップなどでもよく見かけるポピュラーな熱帯魚です。

 

グローライトテトラは体の中央にオレンジ色のラインが入っているのに対し、レッドテトラは熱帯魚の中では小型で、全身が赤色をしているのが特徴的です。

 

グローライトテトラ                    レッドテトラ

 

どちらも赤系の色をしているので、今回の企画展では一緒に展示をしてみました。

 

水草の緑と赤系の体色がマッチしてとてもきれいな水槽になったので、ぜひご覧ください。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2021年03月01日

外国語にも対応

水族館には外国人観光客の方に向けて英語のパンフレットが置いてあります。

その他にも受付には英語で書かれた案内表や料金表などがあり、

日本語が分からない方でもご案内できるようにしています。

英語ができるスタッフが作りました。

また、今回新たにタッチパネル式の館内案内を入り口に設置しました。

英語だけでなく、中国語や韓国語に対応しています。

私も韓国語勉強中です。

これからも幅広い方々に対応できるよう様々な工夫をしていきます。

飼育スタッフ 西中

2021年02月28日

森の中の生きた化石~シルバーアロワナ編~

前回のブログ(水の中の生きた化石~エンドリケリー編~)に引き続き、今回も企画展「水の中の生きた化石展」で展示している生き物をご紹介します。

今回紹介する生き物は、白銀色の大きな鱗をもつ“シルバーアロワナ”です。

シルバーアロワナ

魚好きなら一度は飼ってみたいと思うこの魚も、古代魚の仲間に入ります。

餌を丸飲みするための大きな口と細長い胸ビレが特徴です。

また、水面近くを飛んでいる昆虫を捕まえることが出来るほどのジャンプ力を持っているため、飼育する際は頑丈で重たいフタが必要です。

アロワナ水槽のバックヤード

今回紹介したシルバーアロワナは、水族館1階の企画展コーナーで展示しています。

美しい容姿と優雅に泳ぐ姿をお楽しみください。

飼育スタッフ 一見

2021年02月28日

水草の光合成

最近、館内の照明を明るいものに取り替える作業を行っています。

 

より明るくなった水族館1階の水草水槽では、水草が光合成をして葉っぱから気泡を出している様子が確認できました。

水草が酸素を放出している様子

 

水草は育成環境が良いと活発に光合成をして酸素を放出し、それが気泡となって水中に表出します。

 

以前の水草水槽では気泡は見られなかったのですが、照明を強くしたことで気泡がみられるようになり、

照明の重要性を改めて感じました。

 

出てくる気泡がきらきら光ってとてもきれいに見えるので、ぜひ観察してみてください。

飼育スタッフ 鷲雄

2021年02月26日

分裂が始まった

2月20日(土)に紹介した「ナガレタゴガエルの卵塊」の続報です。

卵塊を確認してから5日目で分裂がかなり進み、胚が変形し始めました。

このままオタマジャクシへ育っていきますが、孵化直後の姿は皆さんが思い描くオタマジャクシの姿とは少し違う形をしています。どんな形で産まれてくるのかは続報をお楽しみに。

飼育スタッフ 古根川

2021年02月20日

THE・熱帯魚といえば

現在開催中の企画展「君はどんな色が好き?~カラフルな生き物展~」から、今回は「ネオンテトラ」をご紹介します。

 

ペットショップなどでもよく見かけるメジャーな魚で、熱帯魚といえばこの魚を思い浮かべる方も多いと思います。

 

飼育もしやすくとてもきれいなので、熱帯魚飼育の中でも大人気の種類です。

 

青と赤のラインが輝くその姿は熱帯魚の王様とも言えるでしょう。

 

ネオンテトラ

 

水族館では水草でレイアウトされた水槽に展示していて、見慣れた姿もよりきれいに見えるはずです。

 

ぜひ観察してみてください。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2021年02月20日

カエルの産卵

 

現在バックヤードで飼育中の「ナガレタゴガエル」が今年も産卵しました。

今回は2ペアが1房ずつ産卵しましたが、1房は残念ながら未受精卵の可能性があります。

もう1房はすでに発生が始まっており、分裂途中の様子が確認できて一安心です。

ナガレタゴガエルは川の中で産卵するので、卵塊は湧き水のかけ流しで孵化を待ちます。

オタマジャクシが卵から出てくるのが待ち遠しいです。

産卵後のメス個体

飼育スタッフ 古根川

2021年02月18日

産卵予測!?

毎年2月に、

山梨県のとある場所でナガレタゴガエルの産卵が行われます。

 

昨年は産卵の時期が少し早かったのか、

確認しに行った時にはすでに産卵が終わっていました。

今年は、昨年と2年前の記録を見比べて、

ちょうどいいと思う日を予測して、観察に行きました。

毎年産卵が行われている川に行くと、

すぐに何匹ものオスを見つけることができ、

オスがメスを探している様子も見られました。

 

よく見るとそこには数十匹を超える数のナガレタゴガエルが、

まさに産卵をするために行動していました。

しっかりとメスを抱いて交尾をしている様子も見られ、今年は見事に予測が的中しました。

生き物を探すときは、

こういった予測がとても大事になるので、

毎年しっかりとデータとして残せるように頑張りたいと思います。

 

飼育スタッフ 山﨑