当館の「川の魚水槽 中流」には「オイカワ」を始めとしたコイ科の仲間や猫のようなヒゲが特徴の「ナマズ」、かば焼きでおなじみ「ウナギ」もおり、大型の淡水ハゼ「ドンコ」を飼育しており、水族館の中でもとりわけ多種多様な展示水槽です。
しかしながら、先に挙げた後者三種は思いっきり底モノ系(水底を中心に生活する魚)かつしっかり夜行性な魚のために、水槽の中でまじまじと観察することはなかなか難しく、私もカメラに収めるどころかちゃんと全身を見る事も稀です。
そんな三種を私はひっそり「底モノ三銃士」と呼んでいます。
どうにか写真を撮れないか、せめて泳いでいるところだけでも見たい、と思っていたある日、ようやく底モノ三銃士の一角「ドンコ」の姿をばっちりカメラに収めることができました。
撮ってくれと言わんばかりのこの鎮座ぶりには驚きです。
本当のところは、ドンコに関しては全身を見ることはできますが、壁に張り付いていたり、体色が石と完全に同化していたり、そもそも遠くて写りが悪かったりなど、なかなか撮影チャンスを掴み切れずにいたのも相まってとても嬉しいです。
とはいえまだまだ一匹目ですので、これからも注意深く観察し、底モノ三銃士の全貌を追い続けていこうと思います。
飼育スタッフ川野