2020年03月24日

バナナみたいな卵

 

先日、展示水槽内でトウキョウサンショウウオが卵を産みました。

生体と卵のう

 

水の流れがない止水域に生息するサンショウウオで、2~4月が繁殖期です。

サンショウウオはカエルと同じように、卵のうと呼ばれるゼリー状の卵を産みます。

卵のう1対
水カビを防ぐための薬浴

カエルほど卵の数は多くないですが、バナナ型の卵のうで、青みがかった綺麗な卵のうを産む種類もいます。

本来は水中に産卵後受精をしますが、今回は水槽の仕様上卵のうの半分しか水に浸かっていなかったため未受精卵の可能性が高いです。

受精卵であることを願いつつ、ひとまずは様子を見ようと思います。

 

飼育スタッフ 古根川

2020年03月23日

稚クラゲ成長記録①

2月25日(火)のブログで稚クラゲが出るようになったとお伝えしてから早いもので1ヶ月が経とうとしています。
あの後も順調に出芽し、現在水族館のバックヤードでは150匹以上の稚クラゲが日々成長しています。
日々成長してます!
コップの中に稚クラゲが入ってます!
マミズクラゲを飼育していく中で、目標としている事が3つあります。
1つ目は連続展示記録1000日を越え、常設展示をおこなう。
2つ目はマミズクラゲの飼育方法を確立させ、謎が多い生態の解明をする。
そして3つ目が飼育下で自然界の大きさに近づける。ということです。
特に3つ目は、飼育下のクラゲの大きさは自然界と比べると小さく、
ある程度まで大きくなるとなぜか成長が止まってしまいます。
なぜ成長が止まってしまうのかを調べないと自然界のようなサイズのクラゲを展示することができません。
そこで、飼育容器を変更したり、餌を変えたりと試行錯誤をしながら日々飼育を行い、
成長に変化が出るか観察をしています。
頑張ります!
変化が出たらまたブログにてお伝えしますのでお楽しみに。
飼育スタッフ 西中
2020年03月22日

不死身のプラナリア

さかな公園を流れる小川で生き物探しをした際、石の裏からプラナリアを採集しました。

冷たいきれいな川に生息していて、さかな公園の小川で大量発生しています。

さかな公園の小川
プラナリア

実はこのプラナリア、どんなに細かく千切れても再生して元の形に戻る、

不死身の体を持っているすごい生き物なのです。

採集した時に千切れてしまった個体も、数日後には再生を始めていました。

千切れたプラナリア その①
千切れたプラナリア その②

プラナリアの観察にハマってしまった今、いつか何かの企画展で出したいと思い、ひっそりバックヤードで飼育中です。

どのように体が再生されるのかが気になる不死身なプラナリアの紹介でした。

飼育スタッフ 一見

2020年03月20日

石の下には何がいる Part9

田んぼでよく見かけるゲンゴロウの仲間も

川の石の下に挟まるように生息しています。

 

これは「モンキマメゲンゴロウ」という種類で、

流れのある川の石や植物の下でよく見つけることが出来ます。

 

背中の黄色い模様が特に目立っていますが、

個体によって様々であることも特徴的です。

 

体長1cmにも満たない体ですが、

川の上流部ではよく見れる生き物ですので探してみて下さい。

 

飼育スタッフ 山﨑

2020年03月19日

カエル水槽完成

 

以前紹介した展示両生類の新しいレイアウトが完成しました。

まず、ヤマアカガエル水槽には、土台を加工して小さな水の流れを作っています。

アズマヒキガエル水槽にはコケが生えた倒木を入れたので、隠れ家に使ってほしいところです。

またどちらの水槽も給水の配管を石で隠して目立たなくしています。

 

さて、当のカエル達はというと、広い水槽に戻るや否や、居心地の良い場所を見つけ穴を掘っています。

ヤマアカガエル
アズマヒキガエル

 

まったく可愛い子たちです。

 

飼育スタッフ 古根川

2020年03月17日

飼育スタッフの「調査・研究」

日々、生き物のお世話をしている飼育スタッフですが、仕事の中には「調査・研究」というものがあります。

野外に出てどのような生き物がいるかを調査したり、

飼育が難しいと言われている生き物の飼育方法を考えたりと様々です。

 

これは普段から生き物と関わっている飼育スタッフの仕事の中でも大事な仕事のひとつです。

以前からお伝えしている「淡水2枚貝の成長及び長期飼育」も現在研究しているうちのひとつです。

 

写真のように貝1匹ずつに数字を書き、区別をして重量と殻長(貝の長さ)を定期的に測っています。

数字を書くことを「ナンバリング」と言います。

集めたデータをもとに餌の種類や餌の上げ方などを変えて長期飼育を目指しています。

重量を測る様子。
殻長を測る様子。

 

現在の所あまり成果は出ていませんが、今後も試行錯誤しながら研究を進めたいと思っています。

飼育スタッフ鷲雄

2020年03月16日

大きな水槽の掃除②

昨日、水族館の一番大きな水槽「二重回遊水槽」の潜水掃除を行いました。

水族館の飼育水は富士山の地下水をポンプでくみ上げたものを使用しているので、年間を通して12度しかありません。

なので、掃除を行うときは「ドライスーツ」という水を通さず、

段着の上から着用することが出来るスーツを着て水槽の中に入ります。

タンクも背負います

魚たちが水槽の中に入っている状態で行うので、

魚の顔や体に傷などがないか健康チェックを行いながら掃除を行います。

 

掃除は主に魚の糞や食べ残しなどをバキュームを使って吸い出したり、

岩や擬木などをブラシでこすってコケや糞などを落としたりしています。

キレイにします!

全身を使うので次の日は高確率で筋肉痛になりますが、

楽しい作業の1つでもあります。

飼育スタッフ 西中

2020年03月15日

そして、冬に戻った

冬の戻りとはよく言ったもので、春を感じていた忍野村では昨日雪が降りました。

今朝の水族館エントランス

前回降った時と違って木の細い枝の先まで雪が積った為、一夜明けた今日、水族館の周りは真っ白な世界が広がっていました。

晴れた青空と白い木々のコントラストがとても美しかったです。

しかし、日中に気温が上がったせいで枝から水を含んだ重たい雪が落ちはじめ、美しかった水族館の周りは危険地帯へと変わってしまいました。

もう少しだけキレイな雪景色を眺めていたかったです。

飼育スタッフ 一見

2020年03月14日

新名庄川に採集に行きました

先日、忍野村に流れている新名庄川という川へ生き物の採集に行きました。

胴長をはいて網を持って、いわゆる「ガサガサ」と呼ばれるスタイルで川に入り、生き物を探してきました。

採集の様子。

 

3月の新名庄川の水はまだ冷たく、すぐに手がかじかんでしまうほどでした。

そんな寒い中でも生き物は姿を見せてくれて、ミズカマキリやキンブナなど、約10種類の生き物を採集することができました。

ギンブナ
ミズカマキリ

 

厳しい冬を乗り越えようとする生き物たちの力強さと逞しさに感動しました。

飼育スタッフ鷲雄

2020年03月13日

壁紙交換

 

水族館は新型コロナウイルスの感染及び拡散防止のため、

2月29日(土)から3月31日(火)まで休園とさせていただいております。

 

休園中だからこそやってしまおうという事で、

先日2階企画展コーナーの壁紙を交換しました。

 

ひび割れたり、めくれたりと古くなった壁紙を一度はがし、

内側の木材の手入れも合わせて行いました。

 

新しい壁紙は暗い色の木目調のカラーでコーナー自体が落ち着いた雰囲気になりましたので、

開館後にお楽しみ下さい。

 

 

飼育スタッフ 山﨑