2019年02月24日

神出鬼没の敏感クラゲ

 

水族館2階のマイクロアクアリウムコーナーでは、「マミズクラゲ」というクラゲを展示しています。

 

マミズクラゲは、南極大陸を除く世界中の淡水域に生息していると言われています。

詳しい生態の研究などが進んでおらず、とある場所でクラゲが大量発生しても翌年に出てくるとは限らない神出鬼没の

クラゲです。

また寿命も3~4か月と短く、水質の変化にとても敏感な生き物なので、飼育の難しい種類でもあります。

 

そんなマミズクラゲですが、なんと本日2月24日で連続展示日数が533日(休館日を含む)となり、最長展示記録タイ

となりました。

そして、明日2月25日で日本記録となる534日目を達成します。

とても小さくて目立たない生き物ですが、大きな節目となる明日が待ちきれませんね。

飼育スタッフ 羽生

2019年02月22日

アマゾン川の水ならではの姿

水族館では、1月23日(水)~4月22日(月)まで「かくれんぼ展」を好評開催中です。

今回はその中から「カージナルテトラ」をご紹介します。

 

カージナルテトラは赤と青のラインがとてもキレイな熱帯魚でアマゾン川に生息しています。

アマゾン川の水はブラックウォーターと言われる水で、川に落ちた枯れ葉や木の枝からタンニンという成分が滲み出て色が茶褐色になっているので、水中が良く見えません。

 

今回の展示ではカージナルテトラの生息地であるアマゾン川のブラックウォーターを水槽で再現しました。

ブラックウォーターの中では赤いラインが保護色で消え、青いラインだけが見えるようになります。

これは水中の景色と同化して敵に見つからないように擬態していると言われています。

よく見るカージナルテトラでも実際の生息地を再現してみると、いつもとは違った雰囲気に見えますね。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2019年02月11日

冬の輝き

2月になり、忍野村の寒さもぐっと厳しくなりました。

 

朝や夜の気温は氷点下となり、

バケツに水を汲んで一晩経つと、カチカチに凍ってしまいます。

 

それだけでなく、網など色々な道具も凍ったりしますので

「まずは氷を溶かしてから」

など普段の飼育作業もとても大変になります。

 

 

しかし寒さが厳しくなる中、

この冬でしか見ることの出来ない「つらら」が屋根に現れます。

 

 

日中は日が当たって解けてしまいますが

毎日毎日作られていく姿や、

日が当たった時に輝きを放つツララを見ると

ぐっと心が温まり感動します。

 

 

気温が寒く縮こまって下を向きがちですが

たまに上を向くと、心が温まる事と出会えるかもしれませんね。

 

飼育スタッフ 山﨑

2019年02月03日

Mitten crab(手袋ガニ)

今回は新しい生き物の紹介です。

 

以前、お客さまからのご要望で

「カニやエビなどの甲殻類が見たい」とのご意見がいくつかありました。

今までサワガニ、アメリカザリガニ、テナガエビと展示に追加してきましたが、

さらにご要望に応えるべく、新しい甲殻類が仲間入りしました。

その名も「モクズガニ」です。

このモクズガニの特徴はなんといっても腕に生えた大量の毛です。

ただ、何の為に生えているのかなどの解明が進んでおらず、

センサーのような働きをしているのではないかと言われています。

また、食用として有名な「上海蟹(チュウゴクモクズガニ)」の近縁種でもあり、

本種も地域によっては3,000円以上の高値が付くこともあります。

まれに脱走をもくろんで壁をよじ登ろうとするなど、活発に動き回ることもあるので見ていて飽きない生き物です。

飼育スタッフ 古根川

2019年01月26日

ワイングラスにかくれんぼ

慌しかったお正月も過ぎ、ますます冬の寒さが厳しくなってきました。

さて、水族館では1月23日(水)~4月22日(月)まで特別展「かくれんぼ展」を開催しております。

「かくれんぼ展」は物陰に隠れる習性や、枯葉や木の枝に体を似せる擬態といった特徴を持つ生き物たちをテーマにした特別展です。

 

今回はその中からトランスルーセント・グラスキャットという魚をご紹介します。

トランスルーセント・グラスキャットは体のほとんどが透明なので、骨まで透けて見えるという特徴を持つ少し変わった魚です。

その特徴を活かして水槽にビー玉やワイングラスを入れて透明感のあるキラキラした水槽に仕上げてみました。

ワイングラスの下で、群れて泳ぐトランスルーセント・グラスキャットはとても綺麗で神秘的に見えます。

来館された際には、この神秘的な水槽と一緒に写真を撮ってキラキラしましょう。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2019年01月18日

毎年恒例の魚の入れ換え

1月16、17日に毎年恒例となっている二重回遊水槽の魚の入れ換えを行いました。

16日の閉館後に二重回遊水槽の中に入り、網を使って魚を取り出し、

17日の午前中に新しいニジマスやカワマスなどの魚を約2400匹入れました。

 

取り出しの時は、バックヤードの階段を何往復もしなければならないので、

次の日は全身筋肉痛になってかなり辛い思いをします。

ですが、新しい魚たちを見ると頑張ってよかったな、と毎回感じます。

 

飼育スタッフ 西中

2019年01月15日

準備の様子

10月3日から開催中の企画展「養殖魚展」と「○○が長い生き物たち」も

残すところあと1週間となりました。

 

それに伴い、次の特別展の準備も着々と進んでいます。

 

様々な準備の中で一番大変なのが、

水槽のレイアウトを考えることです。

流木や落ち葉・水草・石などを多く使ってレイアウトを作りますが、

その際に生き物が見やすいように配置するのがポイントです。

 

 

次回特別展示は「かくれんぼ展」ということで、

それぞれの水槽のレイアウトに工夫を施して、

生き物たちが上手く隠れていますので、

どこに隠れているか探してみて下さい。

落ち葉と枯れ枝をメインにした水槽
ライブロックをメインに組んだ水槽

 

 

次回特別展「~色んな所でみぃつけた~かくれんぼ展」は

2019年1月23日(水)から開催予定です。

 

 

飼育スタッフ

山﨑

2019年01月07日

冬の彼らはこんな姿

寒さの厳しい忍野村にある水族館では防寒対策の為、窓が二重構造になっています。

それでも朝は館内もかなり冷え込んでしまいます。

魚たちは湧き水を使っているので、冬でも水温はほぼ変わりませんが、

両生類は寒さから水槽内で越冬モードに入っています。

越冬とはいわゆる冬眠の事ですが、両生類はジっと動かずできる限り代謝を落として冬を乗り切ります。

アズマヒキガエルは隅っこでダルマのように丸くなっています。

こちらはモリアオガエル、二匹とも潜っています。

トウキョウサンショウウオはまだまだ元気そうです。

 

このような姿は、開館時から昼前までよく見かけます。日によっては動き出すこともあるので

普段と少し違う生き物達が見られる朝の水族館を楽しんでみてはいかがでしょうか。

飼育スタッフ 古根川

2019年01月03日

謹賀新年

 

 

あけましておめでとうございます。

 

氷柱も垂れ下がる寒さながら晴れ渡った空模様の中、水族館は1月2日(水)から通常営業しています。

館内も門松や餅花、イカ墨を使った書初めイベントなど、まさにお正月モードです。

また、お正月限定で1階エントランスにて水族館特製おみくじも設置しています。

今年の運勢を占うおみくじ、お越しの際は運試しをしてみてはいかがでしょうか。

それでは、本年も森の中の水族館。をどうぞよろしくお願い致します。

飼育スタッフ 羽生