水族館で稲作始めました④
8月29日のブログにて里地里山水槽で育成している稲に穂が出たとお伝えしました。
その後も順調に成長し、沢山の穂が実っています。

籾(もみ)が重くなったのか、穂の頭が垂れて茶色くなってきました。
現在は、籾の水分を少なくするために溜めていた水を抜いて、稲刈りに向けて準備をしています。
2月に稲の芽出しを始めて早7か月、もうすぐで稲刈りかと思うと少し寂しい気持ちになりますが、
最後までしっかりと管理を行っていきます。


稲刈りの様子はまたブログにてご紹介します。
飼育スタッフ西中
生き物たちの大変身
あんなに暑かった夏がいつの間にか秋になり、生き物たちの体にも様々な変化が現れる時期になりました。
そこで秋に婚姻色が出る魚のひとつ、「アマゴ」をご紹介します。
アマゴは水が綺麗な川の上流域に生息するサケの仲間です。体の横に赤い斑点模様があるのが特徴で、川の魚水槽「上流」で見ることができます。
水族館のバックヤードでも複数のアマゴを飼育していますが、今月に入り、オスは鼻先がサケのように曲がり、美しい婚姻色が出てきました。

バックヤードのアマゴたちはいずれ二重回遊水槽の外側で展示する予定なので、より大きく育てていきたいと思います。
飼育スタッフ堀内
なんでも飼育員にきいてみよう!!③
水族館2階には、飼育スタッフに質問したいことを書けるコーナー「なんでも飼育員にきいてみよう!!」があります。
毎回嬉しい感想や面白い質問が届くのですが、今回は多数の方が気になっている質問がありましたのでご紹介します。
質問内容は、“どうして水族館でネズミを展示しているの?”です。
1階の「里地里山水槽」では、「カヤネズミ」という日本最小のネズミを展示しています。
カヤネズミは、河川敷の草場や田んぼの近くに生えている背の高い植物に巣を作って生活する生き物です。
また、水族館がある忍野村にも生息しているため、人間が作る里山環境の水辺に暮らす生き物としてカヤネズミを展示しています。
今回も回答と一緒にイラストを添えているので、水族館2階の掲示板を是非チェックしてみてくださいね。

飼育スタッフ 一見
湧水Famで新しい栽培!!
7/29(火)のブログにて、里地里山水槽の展示内で野菜を育てている畑水槽「湧水Fam」ではつか大根と小松菜を収穫した ことをご紹介しました。
前回の収穫以降湧水Famで違う野菜を育て始めているので今回ご紹介します。
現在育てているのは「ベビーキャロット」「スナップエンドウ」「芽キャベツ」の3種類です。

種をまいてから約1カ月が経ち、今のところ3種類とも順調に育っています。
これからもっと大きくなり、無事収穫できるように今後も管理を続けていきます。

飼育スタッフ 髙部
ゲンゴロウの繫殖に挑戦!②
9月1日のブログにて「ゲンゴロウ」の上陸についてご紹介しましたが、ついに羽化して成虫になりました。
産卵してから成虫になるまで3カ月ほどかかりました。

この3カ月間毎日の給餌と水換がとても大変でしたが、
土の中から成虫になって出てきたゲンゴロウを見て頑張って飼育した甲斐があったなと思い感動もひとしおです。
現在までに4匹のゲンゴロウが成虫になり、水槽内を元気に泳いでいます。

まだ土の中で羽化中のゲンゴロウが1匹いますので、引き続き観察を続けていきます。
飼育スタッフ 鷲雄
にんキッズ水槽 その③
前回(8月21日投稿)のブログにて2階の「にんキッズ水槽」で展示している「メキシコサンショウウオ」についてご紹介しましたが、今回は同じくにんキッズ水槽で展示している「フラワーホーン」についてご紹介します。
フラワーホーンという魚は、実は「フラミンゴシクリッド」と「トリマクラートゥス」という2種の熱帯魚を人工的に掛け合わせた品種で、自然界には存在しない魚です。
特徴は大きな頭部のコブや鮮やかな体色で、水槽に指を近づけると餌が貰えると思ってアピールをしてきます。

写真や動画の撮りがいのある魚だと思うので是非撮影してみてください。
※撮影する際、魚が驚いてしまうのでフラッシュ機能のオフにご協力ください。
飼育スタッフ 髙部
スタンプステーション
毎日開催イベントの“スタンプステーション(元スタンプラリー)”がリニューアルしました。
飼育スタッフがイラストを手掛けた新しいスタンプに加えて、専用台紙も新しいデザインにしています。

専用台紙は、川や池の底をイメージしたデザインになっており、スタンプの柄は「ミナミメダカ」、「チョウザメ」、「イトウ」、「アカハライモリ」、「マミズクラゲ」の5種類です。
スタンパーの形を見直してだれでも簡単に押せるものに変更したので、小さなお子様でも押しやすくなっています。

スタンプステーションの専用台紙は、水族館1階と2階の受付で販売しています。
館内5カ所にある生物スタンプを押して自分だけの小さな水族館を作ってみましょう。
飼育スタッフ 一見
コオイムシの繁殖にも挑戦!
前回のブログ(9月1日)でゲンゴロウの繁殖についてご紹介しましたが、
実は現在バックヤードにて「コオイムシ」の繁殖にもチャレンジしています。
コオイムシはカメムシの仲間で、タガメやゲンゴロウと同じく水中で生活する水生昆虫です。
メスがオスの背中に卵を産み付け、オスが卵を背中に背負って孵化までお世話をするという変わった子育てをするのが特徴です。

水族館では7月頃から卵が孵化し始め、現在は15匹の幼虫を飼育しています。
生まれたての幼虫は1cmにも満たないとても小さいサイズですが、大人と同様に立派なカマを持っていて、
餌のハエやコオロギをカマでつかんで一生懸命食べています。
また孵化が早かった個体は3回脱皮をして4齢幼虫に成長しました。

コオイムシは計5回脱皮を行い成虫になりますので、まだまだ成虫になるまでは時間がかかりますが、引き続き丁寧に世話を続けていきます。
飼育スタッフ 鷲雄
ヤギのようなヒゲのオジサン
1階企画水槽と2階企画展示コーナーにて特別展「ようこそ!すいZOOく館!」を開催しています。
名前に「ほかの動物の名前が入っている生き物」を集めた展示です。
その中で子供から大人まで大人気な魚を紹介します。
その魚は「オジサン」です。
印象的な名前なので、一度名前を聞いたら忘れられない魚だと思います。
下あごのヒゲが人間の「おじさん」の口ひげに見える事から和名が付けられたと言われています。

ただ、「おじさん」だから今回の特別展で展示しているわけではありません。
オジサンはヒメジ科の仲間で、この仲間は「Goatfish(ゴートフィッシュ)」と呼ばれています。
「Goat(ゴート)」は英語で「ヤギ」の意味があります。
和名と同じように、ヒゲが「ヤギ」のように見えることに由来しています。
名前の由来になっているこのヒゲは砂の中にいるエビやカニなどの餌を探すための感覚器官になっています。
餌のオキアミやアサリが水槽の中に入るとヒゲを動かして探している様子を見る事が出来ます。
餌は1日1回不定期に与えているので、食べている瞬間を観察して頂けたらと思います。
飼育スタッフ 西中
新居作り
人は自分の部屋を過ごしやすくするために模様替えするように魚は住処を持つタイプは自分の縄張りをもって日々生活しています。
今回は「里地里山水槽 源上流部」に展示している「サワガニ」についてご紹介します。
サワガニは赤みがかった黒褐色や青白い体色などカラーバリエーションが豊富ですが、これは日本各地に幅広く生息しているため、地域によって遺伝的要因や個体差など様々な理由で変化していると言われています。
水槽内では日中は岩や枯葉の下などの隙間に隠れますが、中には自分で穴を掘って隠れ家を作る個体もいます。ハゼのように口に砂を含んで運び出すことが出来ないので、サワガニはハサミをスコップのように使って器用に砂利を運んでいきます。



一心不乱に運んでいる姿を見ていると思わず応援したくなります。
ご来館された際にサワガニが頑張って作った住処を見つけてみて下さい。
飼育スタッフ日塔

