標本作り
水族館の飼育スタッフは、日々掃除や給餌など様々な生き物の飼育作業をしていますが、
実は普段見えないバックヤードではそれ以外にも色々なことをやっています。
例えば、バックヤードの棚で干されているイセエビ。
これはイセエビが日光浴をしているわけではなく、脱皮殻を乾燥させて作る乾燥標本を
作製しているところなのです。
他にも、水槽内で脱皮したノコギリガザミやマルソデカラッパといった甲殻類の
乾燥標本も作製しています。
こういった標本は、普段しっかりと見ることが出来ない部分を詳しく観察する事が出来るので、
生き物のことを勉強できる良い教材になるのです。
今後展示する予定はありませんが、バックヤードツアーなどで使うこともありますので、運の良い方はお手製
乾燥標本を見ることが出来るかもしれません。
飼育スタッフ 羽生
見た目のインパクト
特別展「変わりもの展」を開始してから早いもので1ヶ月が経ちました。
今回は、私が担当している中で一押しの生き物「ウデムシ」をご紹介します。
ヒヨケムシ、サソリモドキと並んで世界三大奇蟲の1種として知られています。
名前にウデと入っている通り、とっても長い脚(ウデ)を持っているのが特徴です。
一番長い脚は、虫の触覚のような感覚器官になっていて、エサを探すときなどに使われています。
アフリカや東南アジア、タンザニアなどの熱帯地域の森林に生息し、
昼間は朽木の隙間や洞窟などの物陰でじっと身を潜め、暗くなると動き出します。
普段はゆっくりと動きますが、エサを捕る時や、危険を感じた時は見た目とは裏腹に素早く動きます。
見た目のインパクトが強い生き物ですが、体をよく見ると頭胸部の部分がハートの形をしていたり、
求愛する時にダンスを踊るという可愛らしい一面も持っているので、見れば見るほど愛着が湧いてきますよ。
飼育スタッフ西中
水槽の中のおだんご
今月のマンスリー水槽は、現在開催中の特別展「変わりもの展」
このちっこくて丸くて可愛らしい姿をしたダンゴウオは腹ビレが吸盤状になっていて
どこでもくっつけるんです。
水槽の中でも、
くっついています。
ダンゴウオの仲間は北極海を中心とした北半球の寒い海に生息して
寒い時期になると日本の磯にも南下してくるので、
ダイビングでも人気の生き物の1種です。
この可愛らしい姿かたちに癒されつつ、
是非探してみて下さいね。
飼育スタッフ 亀井
ひょうきん者のカエルさん
先日降った雪のおかげで、水族館周辺は再び綺麗な雪景色に包まれています。
今回は特別展「変わりもの展」の中から、「マルメタピオカガエル」を紹介します。
このカエルはアルゼンチンやパラグアイなどに生息しており、カエルとは思えないひょうきんな姿をしているのが特徴です。
頭部は大きく体長の約1/3を占めるほどで、顔に似合わない鋭い歯を持っています。
普段は底にじっとしていることが多いですが、落ち着くと水面から眼だけを出していることがあり、ユニークな立ち姿を見せてくれます。
鳴き声も独特で、身の危険を感じた時はまるでゼンマイ仕掛けのようなダミ声で威嚇をします。
エサを食べるときは大きな口を使った迫力のある豪快な食べ方をしてくれるので、毎回のエサやりがいつも楽しみです。
一週間に一度の間隔でエサをあげていますが、もしタイミングが合えば、捕食シーンを見ることができるかもしれませんよ。
飼育スタッフ 古根川
産卵への準備
最近の寒波によって、ここ忍野村でも寒い日が続いています。
このカエルは2~
待ってい
この時に、
見た目が変わります。
水族館で展示されているカエルも気温の変化を感じ取って、
近づいてきまし
昨年も水槽内で産卵してくれたので、
飼育スタッフ 羽生
変わりものを集めました
冬の移動水族館
今年の冬も、
ニジマスの子供たちやメキシコサラマンダー(ウーパールーパー)
水族館でも大人気のガラ・ルファ、
お邪
生き物の展示のほかにも、
◆開催予定日
1月・・・27,28日(土,日)
2月・・・10~12日(土~月祝)、24,25日(土,日)
3月・・・10,11日(土,日)
◆開催時間
9:30~16:30
飼育スタッフ 亀井
よちよち泳ぎのかわいい子
先日、二階の企画展示水槽を掃除していたところ、プラティの水槽で1匹の稚魚を見つけました。
どうやら水槽内で繁殖しているようです。
この魚は尾鰭の付け根にある模様から通称ミッキーマウスプラティとも呼ばれており、
飼育が容易なことや様々な色合いの品種があることから人気が絶えない熱帯魚です。
また卵胎生という、メスのお腹の中で卵が孵り、稚魚の状態で産まれてくるという少し変わった出産方法をとる魚としても有名です。
まだまだ幼く、水草に身を隠しながら生きています。
現在開催中の企画展「キレイな熱帯魚展」は今月の15日まで開催しています。
この稚魚を観察できる最後のチャンスなので、ぜひお見逃しなく。
飼育スタッフ 古根川
次回特別展準備
水族館では次回企画展の準備が粛々と進んでいます。
1月17日(水)開始予定の特別展「変わりもの展」では、色々と変わった特徴を持った生き物たちを展示します。
今回はその中の1種類「ナミウズムシ」をご紹介します。
この名前を聞いたことのある方は少ないかもしれませんが、「プラナリア」という名前で知っている方も
いるのではないでしょうか。
この生き物は全長1cm前後の小さな生き物で、とても強力な再生能力を持っています。
それはもし体が2つに切れた場合、2匹のプラナリアに再生するほど強力なものです。
更に、再生した2匹はどちらも同じ記憶を持っているというかなり変わっている生き物です。
その他にも様々な生き物を展示予定ですので、もうしばらくお待ちください。
飼育スタッフ 羽生
お正月とマンスリー
新年明けましておめでとうございます。
今年も皆様に水族館を楽しんでもらえるように、スタッフ一同頑張ります。本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、今月のマンスリー水槽はおせち料理の1品「イセエビ」です。おせち料理の食材には1つ1つ意味があり、
エビの長いヒゲや、曲がった腰は長生きした人間の象徴と言われているため、
長寿・延命の願いが込められています。
水槽もお重をイメージしているので、イセエビと共にそちらにも注目して頂ければ嬉しいです。
また、マンスリー水槽の横に学生ボランティアさんが作ってくれた「森の中の水族館。オリジナルおみくじ」を設置しました。
運勢のほかにも水族館にいる生き物が書いてあるので、おみくじを引いてから館内を回るのもオススメです。
飼育スタッフ 西中