2019年05月19日

ニホンスッポン始めました

今年の春から、常設展示に新しい仲間の“ニホンスッポン”が加わりました。

スッポンは、硬い甲羅を持っているカメとは違って甲羅が皮膚に覆われていて柔らかいのが特徴です。

また、鼻がイノシシのように長く出張った形をしています。

今回は、そんなニホンスッポンの給餌風景を紹介したいと思います。

水族館では、スッポンを人に馴らす練習をしていて、普段からピンセットを使って直接スッポンにエサをあげています。

ピンセットで給餌中…

初めの頃は、スッポンが驚いてなかなかピンセットから食べてくれませんでした。

しかし今では、エサの時間に水槽を覗くと、顔を水面から出してこちらを見てエサを待つようにまで人に馴れました。

こちらを見上げるニホンスッポン

エサをおねだりするその様子に毎回ほっこりしています。

ニホンスッポンは、水族館1階の熱帯魚水槽横にて展示しています。

ニホンスッポンの展示水槽

給餌をしているのを見かけた方は、是非食べる姿に癒されてください。

飼育スタッフ 一見

2019年05月18日

水族館の植物たち

水族館では様々な生き物を飼育していますが、水槽の中を覗いてみると生き物だけではなく植物も多く見ることが出来ます。

 

ホトケドジョウの水槽ですが、「マツモ」という水草が植えられています。

水草に捕まってじっとしているホトケドジョウがなんとも可愛らしいです。

こちらは水草水槽です。

中には「ジャイアント・バリス」という背の高い水草が植えられており、メダカやヌマエビの隠れ家になっています。

2階テラスのビオトープには「バイカモ」という水草が植えられています。

流れの強いキレイな川にしか生えておらず、夏になると水上に白い花を咲かせるのが特徴です。

 

 

水族館に来た際は生き物だけではなく、植物にも目を向けると新たな発見があるかもしれません。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2019年05月17日

ビオトープの変化

先日まで、数回にかけて記事をあげていました

「ビオトープ計画」がほぼ完成し、

最近はどんな変化が現れるか毎日観察しています。

 

 

直ぐに、変化が現れたのは

一番後ろに植えていた「キショウブ」が

黄色い花を咲かせてくれたことでした。

 

 

植えた植物の中には葉がしおれてしまい

一時はどうなるかと心配でしたが、

 

時間と共にピンッと葉がまっすぐに伸びていき

無事に咲いてくれ、ホッとしました

 

飼育スタッフ 山﨑

2019年05月16日

草を食べる魚

4月24日(水)から始まった企画展「漢字で見る生き物たち」ですが、展示を開始してから、もうすぐで1ヶ月が経ちます。

今回は、その中の「ソウギョ(草魚)」を紹介します。

「植物プランクトンや水草などを食べる魚」ということで名前が付けられました。

植物を大量に食べるので、最近ではゴルフ場の池などに放流して除草に利用されたりしています。

ただ、日本の貴重な水草を食べ尽くしてしまったりと問題視されている生き物です。

生き物の力は、人間の想像を遥かに越えてしまうと実感する1種です。

飼育スタッフ 西中

2019年05月14日

オタマジャクシの大変身

 

忍野村周辺もようやく田んぼに水が張られる時期になりました。

 

近くの田んぼではアマガエルが大合唱しています。

 

 

この時期になると、種類によってはオタマジャクシからカエルの姿に変態する種が出てきます。

 

水族館ではナガレタゴガエルのオタマジャクシがカエルに変態している真っ最中です。

 

 

 

このカエルはオタマジャクシの頃は何も食べずに育つので、エサを食べて成長する他の種類と比べて

 

変態時のサイズがとても小さく、指先にちょこんと乗る姿はとても可愛らしいものです。

 

 

これからどこまで成長するのか、皆さんもぜひお楽しみに。

 

飼育スタッフ 古根川

2019年05月13日

水槽プチリニューアル

 

水族館で一番大きい二重回遊水槽ですが、実は最近プチリニューアルを行いました。

リニューアル内容として水槽上部の縁部分にコケや植物を植えました。

        2階からの風景

しかし、2階の床から数m下にあり、水槽横の通路からも離れている場所にどうやって植えたのか?

 

答えは、水面に浮きながら植えていきました。

       植え込み作業中

やり方としては、まず服を着たまま水に入れるドライスーツを着た状態で、スーツの中に空気をたくさん入れます。

そうすると、水に浮くようになるので、そのまま大きな容器に植物を入れて水槽の淵にどんどん植えていきます。

        水槽上部の植物

あまり目立つ場所ではありませんが、こういう細かい事の積み重ねが水槽全体の良さを引き出してくれるので、

引き続き様々なことをやっていきたいと思います。

飼育スタッフ 羽生

2019年05月12日

水族館DIY②

4月28日(日)のブログで紹介した水草水槽で使う木材ですが、やっと全て切り終わりました。

切り終えた木材

しかし、この木材だけでは強度不足なので、今度は木材を支える骨組み作りを進めています。

骨組みの材料に選んだのは、塩化ビニール管(塩ビ管)というパイプ素材です。

こちらの塩ビ管は、水を通す配管などによく使われている素材ですが、加工のしやすさと手頃な値段でどこのホームセンターでも手に入りやすい材料なので、今回の骨組みに使用しました。

塩ビ管を切るときには、“パイプカッター”という専用の道具を使います。

てこの原理を使って、少ない力で塩ビ管を切断することが出来るので、とても簡単です。

パイプカッターで切断中…

ですが、塩ビ管だけでは骨組みを組み立てることが出来ません。

塩ビ管同士を繋げるためのパーツ、“継手(つぎて)”が必要になってきます。

この継手は、使用する目的に合わせて色々な種類があります。

継手(左からエルボ―、チーズ、三方向エルボー)

そのため、複雑な配管や今回のような骨組みも作ることが出来ます。

完成した骨組みの一部

骨組みは、後に木材で覆われて見えなくなってしまう部分ですが、木材を支えるとても大事な役割を果たしているので、手を抜かず丈夫なものを作っていきます。

飼育スタッフ 一見

2019年05月11日

カメのロッククライミング

先日、館内の見回りをしていたら岸辺の魚水槽でクサガメが岩を登っている姿をみかけました。

 

かなりの高さまで登っていたので驚きました

が、その後も降りる気配もなくじっとしていました。

落ちないか心配していましたが、翌日また見に行くと桟橋の上でのんびりと日光浴をしていたので安心しました。

 

あのカメはロッククライミングの達人の様です。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2019年05月09日

石ころ、ころりんこ

以前、断熱材を使った土台づくりを紹介しましたが、今回はまたその続きです。

作った土台の水が通る部分に石を貼りつけました。

石の形や大きさ、表情などを吟味しながら、なるべく人工的な感じが出ないように配置しています。

合計100個以上使っていますが、場所によっては一つ一つ貼らないといけない所もあるので、なかなか大変な作業です。

次は、この水槽の主役のコケを張り付けていきます。水槽の雰囲気も一気に変わるのでお楽しみに。

飼育スタッフ 古根川

2019年05月07日

魚へんに鬼

ゴールデンウィークの10連休も終わり、誰も居ない館内を見ると少し寂しい気分になりますが、

これから遠足シーズンということで、館内が賑やかな日がすぐに戻ってきます。

二重回遊水槽の様子

 

横見水槽の様子

さて、今回は4月24日(水)から始まった「漢字で見る生き物たち」から「イトウ」を紹介します。

まだまだ小さいイトウ

イトウは日本最大の淡水魚と言われていて、大きさは150センチ以上にもなる魚です。

イトウを漢字で書くと「𩹷(魚へんに鬼)」と書きます。

これは「ヘビやネズミなどを食べるほど獰猛で鬼のようだから」という事で「鬼」が使われたと言われています。

企画展コーナーで展示しているイトウはまだまだ小さいので、鬼には程遠いですが、

これからの成長が楽しみです。

 

飼育スタッフ西中