2020年12月14日

ミヤイリガイ調査②

11月30日(月)のブログにてミヤイリガイの採集について紹介しましたが、

採集時にとある写真を撮ってきました。

ミヤイリガイ対策用コンクリート水路

ただのコンクリート水路の写真に見えますが、

これはミヤイリガイ撲滅運動の際に作られたもので、地方病溝渠(こうきょ)といいます。

 

ミヤイリガイは流れの速い所では生きていけません。

その習性を利用して甲府盆地をはじめとする、

山梨県の水路を滑らかに水が流れる直線的なものに整備しました。

直線的な水路には水が流れ続けています

1996年に地方病の流行が終息したと宣言されましたが、

今でもこの直線的な水路は残り続けています。

地方病予防溝渠と書かれたプレート

水路の側面にある「地方病予防溝渠」と書かれたプレートを見たとき、

地方病の長い闘いの歴史を感じると同時に、

後世に伝えていかなければいけないと強く思いました。

 

飼育スタッフ 西中

2020年12月12日

黄金のフグ!?

現在開催中の「~君はどんな色が好き?~カラフルな生き物展」から今回は「ブロンズパファー」をご紹介します。

 

ブロンズパファーはタイやマレーシアなどの淡水に生息しているフグの仲間です。

背中がとてもきれいな金色をしていて、今回のカラフルな生き物展にはぴったりの魚です。

金色に輝くフグ。ありがたや~。

別名「淡水マンボウ」とも呼ばれていて、ほかの種類のフグより体が細く、縦長になっているのも特徴の一つです。

いつも水槽の中を元気に泳ぎ回っているのでぜひ観察してみてください。

淡水マンボウという名前もうなずける。

飼育スタッフ 鷲雄

2020年12月10日

二重回遊水槽、お魚がやってきました。

 

先日12月3日に二重回遊水槽の魚の搬出作業を紹介しましたが、今回は搬入の様子を紹介します。

搬入する魚たちは養鱒場からトラックで運ばれてきます。

樽に移した魚を台車で館内へ運び、そのまま水槽へ直接入れていきます。

これを何回も繰り返し、ニジマスとカワマスそれぞれ約1,000匹を追加しました。

 

搬出、搬入共になかなか大変な作業でしたが何とか終了です。

引き続き魚たちの成長を見守っていこうと思います。

 

飼育スタッフ 古根川

2020年12月07日

!朝晩の凍結に注意!

水族館がある忍野村では最低気温が氷点下になる日が出始め、

今日の朝は2階のウッドデッキや外階段の手すり、車のフロントガラスなどが凍結して白くなっていました。

触ると手が冷たいです…

 

まっ…前が見えない…

また、朝晩の路面の凍結にも注意が必要になってきました。

 

水族館の館内は暖房が効いているとはいえ、

感染症対策で窓やドアを開けて換気を行っているので、

肌寒い風が時折入ってきます。

ご来館の際はマフラーや手袋などの防寒対策を行ってくださいね。

 

飼育スタッフ 西中

2020年12月06日

今日のアカハライモリ⑫

12月に入った途端、朝晩の気温がマイナスになる日が増えました。

水族館で使用している富士山の湧水(約12℃)も温かいと感じるほどです。

急に気温が下がったせいか、一足早くアカハライモリの繁殖行動が始まりました。

水族館1階 両生類コーナー

雄の婚姻色はまだまだ薄いですが、頻繁に求愛行動をしているのが確認できます。

このまま順調にいけば、来年の2月ごろには産卵をするかもしれません。

前回よりも沢山産卵してくれることを願って、この先も見守っていきたいと思います。

雄のイモリが尻尾をヒラヒラして雌に求愛!

飼育スタッフ 一見

2020年12月05日

きれいなものには毒がある

現在開催中の「~君はどんな色が好き?~カラフルな生き物展」から今回は「ハナミノカサゴ」をご紹介します。

 

ハナミノカサゴは暖かい海の沿岸やサンゴ礁に住んでいるカサゴの仲間で、

ひらひらとたなびくヒレがとてもきれいな魚です。

優雅に泳ぎます。

しかし、ヒレの先端には強い毒があり、刺されると激しく痛むので注意して飼育しなければいけません。

近寄ってくる姿はかわいらしいのですが、棘に刺されないように気を付けてエサをあげています。

エサを待つハナミノカサゴ。かわいいけど棘が怖い。

 

ちょっと危険だけど、とてもきれいなハナミノカサゴをぜひ観察してみてください。

 

飼育スタッフ 鷲雄

2020年12月04日

12月のマンスリー水槽

12月のマンスリー水槽では、ニジマスの稚魚を展示しました。

 

今回は稚魚の展示だけではなく、

この親魚の実寸大パネルも一緒に展示しています。

 

稚魚の段階では雌雄を判断するのはかなり難しいですが、

成魚になると見た目が大きく変わるので簡単に判別ができるようになります。

 

このパネルの親魚は4年ほどの大きさなので、

3か月目の稚魚の大きさと見比べるのも、面白いかと思います。

飼育スタッフ 山﨑

2020年12月03日

二重回遊水槽、お魚の取り出しです。

 

昨日12月2日、二重回遊水槽にて魚の搬出作業を行いました。

 

この水槽は内側と外側の二重構造になっており、

今回は内側の魚を若い魚と入れ替えるため、約1,500匹いる内側の魚全てを取り出します。

水位を減らした水槽でスタッフ数名が魚を網ですくっていき、上からバケツを吊るしてどんどん取り出していきます。

水が少なくなると、魚たちが酸欠になる可能性があるので、時間との戦いです。

なんとか全ての魚を回収し、この日は撤収。

翌日、新しい魚を追加します。その様子は後日のお楽しみに。

 

飼育スタッフ 古根川

2020年11月30日

ミヤイリガイ調査

先日、絶滅危惧種Ⅰ類に指定されている「ミヤイリガイ」の調査に行ってきました。

去年行ったときは5月と7月だったので、田んぼに水が張ってある状態でしたが、

今回は稲刈りも終わって田んぼに水はなく、ミヤイリガイを見つけた休耕田(放置してある田んぼ)は完全に乾いていました。

ミヤイリガイは水陸両生の巻貝ですが、冬場はこんなに乾いている所に本当にいるのかと不安になりながら探すと、

コンクリートの壁面や草の根元など湿っている所で無事見つけることができました。

これからは1年を通して調査をしていきたいと思います。

コンクリートの側面にいるミヤイリガイ

飼育スタッフ西中

 

2020年11月29日

スッポンの陸場が欲しい…

去年の夏頃にニホンスッポンが展示デビューしたのですが、最近悩んでいることがあります。

それは、スッポンの甲羅が少しボロボロになってきていることです。

水族館1階 ニホンスッポン
背中がボロボロに…

1日中水の中で過ごしていても平気とは言え、スッポンもカメの仲間なので背中の皮膚を強くするために甲羅干しをする必要があります。

しかし、展示水槽には陸場がありません。

このままではいつか皮膚病にかかってしまうので、水から完全に上がることのできる陸場が必要です。

悲惨な状態になったレンガの仮陸場

スッポンが快適に過ごせるように、陸場を作ることにしました。

久々のDIYに腕が鳴りますね。

飼育スタッフ 一見