2019年09月26日

みんな違ってみんな良い~カエル編~

 

以前、「カエルとかくれんぼ」と題して、蓋の隙間に隠れるカエルたちを紹介しましたが、

あまり隠れないカエルたちもいます。

アズマヒキガエル

体の大きいアズマヒキガエルやヤマアカガエルはあまり上へ登ろうとはしないのですが、

実は彼らは壁を登るのが苦手なのです。

 

「カエルなのにどうして?」と疑問に思いますよね。

カエルの特徴は何かと聞かれれば、伸びる舌や周りに合わせて色が変化する肌などの他に、

吸盤を持つという特徴を思い浮かべると思います。

ヤマアカガエルの足裏をよく見ると

実は全てのカエルが吸盤を持っているわけではなく、日本産のカエルでは上の2種以外に、

トノサマガエルなどが吸盤を持っていません。

トノサマガエル

こういったカエルたちは、吸盤の代わりに力強い足腰をしており、

地上での移動や大ジャンプが得意です。

 

同じカエルでも棲む環境によっていろんな特徴があるので、

そういったポイントに注目して見るのも面白い見方の1つです。

 

飼育スタッフ 古根川

2019年09月24日

大きなミジンコ、その名は「オオミジンコ」

水族館2階にあるマイクロアクアリウムコーナーでは、

マミズクラゲ以外にマミズクラゲのポリプやスカシタマミジンコなどを顕微鏡で見ることができます。

今回、新たに「オオミジンコ」の展示を始めました。

ピョンピョン泳いでいます

オオミジンコが属するミジンコ属はカニやエビと同じ甲殻類の仲間です。

タマミジンコに比べると大きさが2倍以上あり、肉眼でもはっきり分かるくらい大きなミジンコです。

腕のように伸びた触覚を使って、ピョンピョンと泳いでいる姿がなんとも可愛らしいので、

泳ぎ方にも注目して頂ければと思います。

飼育スタッフ 西中

2019年09月23日

マミズクラゲ調査「中野沼」

先日、群馬県邑楽町にある「中野沼」にマミズクラゲの調査に行ってきました。

邑楽町指定天然記念物「中野沼」

 

中野沼は邑楽町指定の天然記念物なので、普段は生き物などの採取が禁止されている場所ですが、

邑楽町教育委員会の方から許可を頂き特別に採取することが出来ました。

プランクトンネットを使って採取中

今回、マミズクラゲ自体を見つけることが出来なかったのですが、池の底の藻や泥を採取しました。

中野沼は3年間連続でマミズクラゲが発生しているとの事で、

採取した藻や泥に「ポリプ(マミズクラゲの生活史の一部)」が付着している可能性があります

しばらくの間はポリプを探すため顕微鏡を覗く日々が続きそうです。

3年間連続でマミズクラゲ発生中!

この場をお借りして邑楽町教育委員会の皆様にお礼申し上げます。

飼育スタッフ 西中

2019年09月22日

気になるあの子に触れ合える!

今月2回目の3連休は、“いろんな生き物さわってミ~ナ”というイベントを開催しています。

このイベントでは、毎回異なる種類の生き物に触れ合えます。

海の生き物よりコブヒトデ

飼育スタッフが生き物の触り方を教えてくれるので、気軽に参加してみて下さい。

また、触っている生き物についての豆知識もこのイベントで知ることが出来ます。

このイベントは、9月21日(土)~23日(月)の3日間開催しています。

ふれあえる生き物は当日まで秘密です。

この機会に気になった生き物をたくさん触ってみましょう!

飼育スタッフ 一見

2019年09月21日

カメの水族館!?

水族館では今、カメが大人気です。

そこで、今回は水族館で展示しているカメ4種類についてご紹介します。

 

こちらは水草水槽にいる「ニホンイシガメ」です。

陸に登ったり、水中を泳ぎまわったりとまるで水槽内を縦横無尽に遊んでいるかのような姿を見ることが出来ます。

カメラ目線、頂きました。

 

こちらは岸辺の魚水槽にいる「ミシシッピアカミミガメ」です。

普段は桟橋の上で日光浴をしていることが多いですが、

エサやりの時間になると桟橋から見事な飛び込みを見せてくれることもあります。

日光浴中。日焼けしないように・・・

 

こちらは熱帯魚水槽横の「ニホンスッポン」です。

普段は見事なお尻をこちらに向けていることが多いですが、

じっと見ていると長い首を水面まで伸ばして呼吸をする姿が見られます。

大きなおしりですね。

 

最後は2階ウッドデッキのビオトープにいる「クサガメ」です。

晴れの日は陸地部分で気持ちよさそうに日光浴をしています。

写真を撮っていたら来てくれました(エサが貰えると思って)。

 

4種類のカメはそれぞれ過ごし方が違うので、種類ごとの違いを見つつ癒されてください。

飼育スタッフ 鷲雄

2019年09月20日

タガメの成長記録 Part2

先日産まれたタガメの卵ですが、

無事に孵化をしてすくすく成長しています。

タガメは蛹の過程をふまない不完全変態で、

5回の脱皮を経て成虫になります。

 

現在、水族館で生まれた幼虫は2令に成長し、

成虫に負けないくらいとてもエサを掴む力も強く、また食欲も旺盛です。

2令幼虫

 

 

産卵の時期が通常の時期よりも少し遅く、それに加え最近の忍野村は気温が下がってしまい、

飼育するのに少々苦戦しています。

 

また、エサも一匹ずつあげているので大変な作業ですが、

しっかりと脱皮をして成長してくれるととてもやりがいを感じます。

 

また、今後の成長の度にブログをあげようと思いますので、楽しみにお待ち下さい。

 

飼育スタッフ 山﨑

2019年09月19日

カエルとかくれんぼ

 

館内の生き物たちを観察していると、「あれ?どこ行った?」と、なることがあります。

特に多いのがカエル。

隠れるタゴガエル

狭いとこが落ち着くのか、彼らはよく水槽上部の蓋との隙間にいることが多いです。

エサを与えるときは下に降りて来てくれるのですが、いつのまにか上へ移動しています。

カジカガエル

カジカガエルは体色がグレーなので周りの石に溶け込んでいます。

隠れるアマガエル

両生類水槽を見て、なかなか見つけられないという方は、一度視線をあげてみてはいかがでしょうか。

飼育スタッフ古根川

2019年09月17日

たまには素早く泳ぐのよ

水族館の一番大きな水槽「二重回遊水槽」では毎週日曜日の11:00と14:00から餌やり体験を行っています。

ゆっくり泳いでます。

 

それ以外では、「エサの時間」で毎週水曜日と金曜日に餌やり風景を見ることができます。

普段は水の流れに逆らって泳いでいるため、止まっているように見える魚たちですが、

餌が水槽に入った瞬間、ゆっくりと泳いでいたのが嘘のように餌に向かって素早く泳ぎます。

水族館1階の上流水槽前から見ると、ニジマスやイトウが群がって大迫力です。

私が先だ!と言わんばかりに群がります。

*魚の状態によっては「エサの時間」が前後する場合があります。

飼育スタッフ 西中

2019年09月16日

何処までもついていきます(物理的に)。

水族館の外で作業中、ふと自分の制服に何かがくっついているのに気がつきました。

それはヌスビトハギという植物の実で、“ひっつき虫”と呼ばれている植物です。

ヌスビトハギの実

この“ひっつき虫”と呼ばれている植物の実には、

表面にマジックテープのようなかぎ針状の毛が生えています。

顕微鏡で見た かぎ針状の毛

植物の近くを通った動物の体に自分の実をひっかけて遠くに運んでもらおうとする、

とても面白い子孫の残し方をします。

そんな私も、彼らの子孫を残すお手伝いをしてしまったそうです。

このヌスビトハギは、水族館の外池沿いの道に群生しています。

通るときは、くれぐれも服にくっつかないよう気を付けてお進みください。

右も左もヌスビトハギ

意外と取り外すのが大変です。

飼育スタッフ 一見

2019年09月15日

ギャップ萌え?

水族館では、普段あまり動かずじっとしている生き物が多くいます。

あまりに動かないので、お客さんにスル―されてしまうこともしばしばあります。

そんな彼らが、活発に動いてくれる瞬間があります。

それはエサを食べる時です。

今回は、普段あまり動かない生き物の給餌風景をご紹介したいと思います。

まずは日本淡水魚水槽よりカジカとモクズガニです。

カジカは、しっかりと目でエサを確認してから食べています。

モクズガニは、ハサミの形をした前足で器用にエサを掴み口まで運びます。

次は爬虫類コーナーよりギリシャリクガメです。

じっとしている時と打って変わって、勢いよくエサを食べます。

口周りにいっぱい付いても気にしない!

この様に、普段とのギャップを楽しむことが出来るので、

給餌中の飼育スタッフを見かけたら、水槽を覗いてみてください。

飼育スタッフ 一見