2020年03月02日

卵をふ化させよう!

2月18日(火)のブログでマイクロアクアリウムコーナーの新展示「ホウネンエビ」について紹介しましたが、

先日展示しているホウネンエビのお腹に卵があるのを発見しました。

卵が沢山詰まっているのがわかります

ホウネンエビの卵は低温や乾燥に強いことが知られています。

白い点が全部卵です!

生息している田んぼなどは冬になると水を張らずに乾燥させるので、その時期は卵の状態で過ごし、

春になると水が張られ水温が上がるので、ホウネンエビの赤ちゃんたちが一斉に孵化します。

今回生まれた卵たちは1回冷蔵庫に入れて冷やしたあと、

再び25度くらいの水の中に入れて孵化させようと思います。

赤ちゃんたちが生まれてきたらまたブログにてお伝えしますので、お楽しみに。

冷蔵庫の中にいれます!

飼育スタッフ 西中

2020年03月01日

春が来る

3月に入り、日中では暖かい日が増えてきました。

そろそろ季節は春になりますが、水族館の周りはまだまだ緑が少なく物寂しい景観です。

そんな中、水草水槽のアゼで花を咲かせているタンポポを発見しました。

水草水槽のアゼ

次に咲いてくる蕾もいくつか確認できたので、

これから水草水槽のアゼが華やかになってくると思います。

他にも蕾を付けている植物たちがあるので、今後が楽しみです。

一足早い春の訪れを感じさせられる水草水槽でのちょっとした出来事でした。

飼育スタッフ 一見

2020年02月28日

石の下には何がいる Part7

水族館の周りにある富士五湖は

湖の周りや湖底に溶岩や岩がよく目立つ構造をしています。

ごつごつとした溶岩や岩は複雑な形をしており、

生き物の住処として重要な役割を果たします。

 

富士五湖の1つ本栖湖には、

ナマズの仲間であるギギが多く生息しています。

行性なので昼間は岩陰や物陰に隠れていますが、

夜になると湖のあちらこちらで見ることが出来ます。

 

水族館で飼育しているギギは少し小さめですが、

物陰にかくれた隙間から見れる顔がとても可愛らしいので是非ご覧ください。

 

飼育スタッフ    山﨑

2020年02月27日

カエルのお目覚め?

 

今年は暖冬と言われていますが、忍野村も気温が10度を超える日が増えてきました。

生き物たちも少なからず暖かさを感じているようで、

特に今までじっとしていたカエル達がモゾモゾと動き始めています。

 

ヤマアカガエルは水槽内を動き回ったようで、草が踏みつぶされていました。

アズマヒキガエルは木登りを始めた様です。

ただ、まだまだ眠い子もいるようで、カジカガエルはいつもの場所でお休み中です。

 

カエルなどの両生類はもちろん、魚類、爬虫類は変温動物です。

環境の温度によって体温が左右されてしまい、姿や仕草が違ってくるので、それらを観察するのも面白いものです。

 

飼育スタッフ 古根川

2020年02月25日

マミズクラゲ展示記録900日達成!!

先日、マミズクラゲの連続展示記録が900日となりました。

目標としている1000日(2020年6月5日)まであと100日です。

900日です!

実は900日を迎えるにあたり、ある問題が発生していました

それは「クラゲ芽や稚クラゲが思うように出ない」ということです。

クラゲ芽がポリプから離れずに、ポリプと一緒に縮んでしまうこともありました。

何回もこの状況が続くので、偶然ではなく何かしら原因があると思い、

水質や水温、餌やりの頻度などを調べたところ

水換えの時の水温に少し差があることに気がつきました。

 

水換えや餌やりの時の水温に気をつけて飼育を行ったところ、

稚クラゲが出るようになり無事に900日を迎える事ができました。

改めてマミズクラゲは繊細な生き物だと思ったと同時に、

1000日に向けて気を引き締めないといけないなと思いました。

あと100日が長い…!

育スタッフ 西中

2020年02月23日

今日のアカハライモリ その②

2月から水族館のアカハライモリに繁殖期が訪れているのですが、

先日からイモリのオスが求愛行動をとっているのが確認できました。

尻尾でメスに猛アピール

メスに顔をくっつけて、尻尾をひらひらしている姿がとても可愛らしいです。

このまま上手く行けば、もしかしたらメスが水草に卵を産み付けるかもしれません。

これからもアカハライモリ達から目が離せません!

メスの背中に手を添えるオス(微笑ましい)

飼育スタッフ 一見

2020年02月22日

淡水2枚貝のグロキディウム幼生

淡水2枚貝の飼育を始めて約1ヵ月が経ちました。

 

エサの種類を変えてみたり、回数を変えてみたりと試行錯誤しながら飼育を続け、

今のところは大きな問題もなく、飼育を続けられています。

 

飼育を始めてから2週間程経った頃、水槽内である変化が起きました。

それは一緒に飼育しているメダカやドジョウのヒレに白い点が見られるようになったことです。

尾びれの先に白い点が確認できる。

実はこれは貝の幼生(赤ちゃん)のグロキディウム幼生と呼ばれるものです。

 

グロキディウム幼生は貝から生まれた後、一度魚のヒレに寄生し、

魚の栄養を吸って大きくなったら魚から外れて底生生活を送るという生活史を持っています。

白い点を顕微鏡で確認するとしっかりと貝の形をしていることが確認できた。

 

現在魚には白い点は見られないので恐らく砂の中で底生生活を始めていると思われます。

 

今後は大人の貝の飼育とは別に幼生の様子も見ていきたいと思います。

飼育スタッフ 鷲雄

2020年02月18日

ホウネンエビ?オバケエビ?

水族館2階にあるマイクロアクアリウムコーナーでは、マミズクラゲのポリプやミジンコなど小さな生き物を展示しています。

今回新しい生き物の展示が始まりました。その名前は「ホウネンエビ」です。

オバケエビという名前で飼育セットが流行ったので、知っている方も多いと思います。

私も小学生のとき夏休みの自由研究でオバケエビ(ホウネンエビ)を観察したな。と懐かしい気持ちになりながら飼育をしています。

 

ホウネンエビは初夏に水田などで見かけます。

普段はゆっくり泳いでいるのですが、いざ捕まえようと水中に手を入れると素早く泳ぎどこかにいってしまうので、

捕まえるのが意外と難しい種類です。

名前の由来は、ホウネンエビがよく発生する年は稲作などが「豊年(ほうねん)」になるという言い伝えからきているそうです。

ゆっくり泳ぐ姿を見ると時間を忘れていつまでも見てしまいます。

飼育スタッフ 西中

2020年02月17日

ミヤイリガイとカワニナ

「ミヤイリガイと地方病~7ミリの小さな巻貝と115年の長い歴史~」ではミヤイリガイの横に「カワニナ」という巻貝も展示しています。

ホタルの幼虫の餌として有名なので知っている方も多いのではないでしょうか。

このカワニナですが、実はミヤイリガイ撲滅活動の中で数を減らした生き物でもあります。

また、カワニナの数が減った影響でホタルの幼虫が育たず、ホタルの光が見られなくなった地域もあります。

 

ミヤイリガイと姿が似ているカワニナですが、生息環境や成貝の大きさ、巻き数などが違います。

カワニナの水槽をよく見ると生まれたての小さな稚貝も沢山いるので、そこにも注目しながら観察していただけたらと思います。

飼育スタッフ 西中

2020年02月15日

美しき格闘家「ベタ」

現在好評開催中の企画展「いろんな国大集合!アクアリウムスポーツフェスティバル」から今回は「ベタ」をご紹介します。

 

ベタは優雅なヒレときれいな色彩を持つ熱帯魚です。

ヒレがドレスのようにたなびく。

 

魚の飼育に慣れていない方でも飼いやすい種類なのでこれから魚を飼おうと考えている方にはとてもオススメです。

また、ベタは別名「闘魚」とも呼ばれています。

 

激しい闘争心を持っていて、原産国のタイではベタ同士を戦わせて競わせるようなことも伝統的に行われています。

 

その特性にちなんで今回の企画展では「格闘技」担当として展示しています。

美しさと力強さを併せ持つベタをぜひご覧ください。

飼育スタッフ 鷲雄