雪が降った
富士五湖地域では一昨日の深夜から昨日の夜まで雪が降り続き、
水族館のある忍野村もかなりの積雪量でした。
朝一に出勤してみると、
水族館の門が埋まってしまい中に入ることが出来ませんでした。
まずは自分たちが中に入るための道を作り、やっと館内に入れました。
続いてお客様の通り道や駐車場を雪かきしますが、
除雪機の口の部分より雪が高いのでうまく前に進むことも出来ず、
人の手と合わせての作業だったのでとても大変でした。
しかし、せっかくの綺麗な雪なので、
源流水槽と上流水槽にも雪を持ち運んで、自然を再現してみようと思います。
飼育スタッフ 山﨑
組体操
水草水槽の照明を新しいものに変更してから、ライトから発生する熱のおかげで水槽内は冬でも暖かい環境を保っています。
そのせいか展示しているニホンイシガメ達は、前よりも頻繁に陸上で甲羅干しをするようになりました。
最近、組体操のような隊形でくつろいでいるのを見かけて思わず写真を撮ってしまいました。
少しでも暖かい場所に近づこうとするカメ達の行動がとても微笑ましかったです。
飼育スタッフ 一見
そろそろ展示を考える時期
水族館1階企画水槽では「ハンター展」、
2階展示コーナーでは「田んぼの小さな生き物展」を好評開催中です。
実はこの企画展や過去にやっていた特別展は、
毎年今ぐらいの時期に飼育スタッフが展示案を持ち寄って
どんな企画展・特別展にするか、時期はいつ頃にするかなどを決めています。
持ち寄った展示案の中には過去2回同じ企画が通ってたのに
様々な理由(展示期間が休館時期と重なったなど)で実施出来なかったものもあります。
また、いつ来ても新しい発見をしてもらえるように、同じような生き物や展示が続かないように工夫しています。
企画展・特別展情報は開催時期が近づくとホームページやブログでお知らせしています。
来年度はどんな展示があるか楽しみにしていて下さい。
飼育スタッフ 西中
水生昆虫の春はまだまだ先
2月4日に立春を迎え、
春の訪れを感じさせるシジュウカラのさえずりも聞こえるようになりました。
しかし、まだまだ水族館のある忍野村は寒い日が続きそうです。
バックヤードは空調機能が付いていないので、外気温に近い室温になります。
そこで飼育しているタガメやタイコウチなどの水生昆虫はまだまだ冬眠が続きそうです。
冬眠していると全く動かないので、
数日に一回は生存確認をするようにしています。
合わせてプラケースの中の水が凍っていないかも確認するようにしていて、
どちらかというと後者の目的の方が強いです。
昨年は最低気温がマイナス7℃と続いた日に、
中に入れているミズゴケと一緒に凍ってしまい何匹か死んでしまいました。
昨年の反省を生かして、
今年は毎日天気予報のチェックをして氷点下が続く場合には別の場所に移動させたり、
飼育水の量を増やして対応しています。
冬眠から目覚めて餌を食べだすのは4月の頭頃だと思うので、
それまでしっかり管理したいと思います。
コケ紹介②「コツボゴケ」
1月29日のブログに引き続き、ホトケドジョウ水槽内のコケを紹介していきます。
今回紹介するのは「コツボゴケ」です。
コツボゴケ 透き通った緑色。かわいい。
コツボゴケは湿った土の上や水しぶきがかかるような岩上など高湿度の場所に生え、自然のある公園や川沿いの土手などでよく見かけるコケです。
半透明な黄緑色の葉を持ち、花が咲いたように上を向いて葉を広げるのが特徴的です。
見た目に透明感があり、霧吹きをすると葉がきらきら光ってとてもきれいなコケです。
水槽内でもきれいに生えてくれるようにこまめにお手入れしていきたいです。
飼育スタッフ 鷲雄
アカハライモリが見えない!?
現在、両生類エリアの田んぼを再現した水槽では、「ニホンアマガエル」や
「トノサマガエル」などのカエルと一緒に「アカハライモリ」を展示しています。
気温が低いこの時期、活性が下がったイモリたちは水槽奥の隙間に潜ってしまい、
見えなくなることがありました。
どうしたものかと悩んでいましたが、
水槽右側の狭い場所に水草を入れて隠れ家にしてみてはどうかと考え、水草を用意しました。
待つこと数分、見事作戦は成功し、奥の見えづらい場所にいたイモリたちが
手前の見えやすいところに集まってくれました。
これで可愛い顔も間近で観察できるようになり一安心です。
飼育スタッフ 古根川
マミズクラゲの連続展示記録1600日達成!
水族館2階のマイクロアクアリウムコーナーで展示しているマミズクラゲですが、
先日連続展示記録1600日を達成しました。
記録が2000日を達成できるようにこれからも飼育と研究を続けていきます。
さて、2021年10月18日のブログにて「野生から採集したマミズクラゲで有性生殖を行った」とお伝えしました。
今日はその時の事をもっと詳しく紹介していきます。
採集したマミズクラゲをいつも通り飼育していたところ、
飼育容器の底に何か沈んでいるものを見つけました。
シャーレに移して顕微鏡で観察すると、丸く動いている物体を発見しました。
その物体は翌日には動きを止め、数日後にポリプに変態した事から、
ポリプになる前段階の「プラヌラ幼生」だと確信しました。
マミズクラゲは1つの池から雌雄が同時に見つかる事が少ないため、受精卵は期待していませんでしたが、
まさかプラヌラ幼生まで見る事が出来るとは思っていなかったので驚きました。
雌雄が見つかる池は珍しいので、今後も調査をしていきたいと思います。
飼育スタッフ 西中